米国発の景気沈滞恐怖…韓国株価2700割れ(2)

AI要約

景気沈滞の兆候が強く表れ、製造業PMIも低調。FRBは利下げタイミングを逃し、利下げ速度を高める必要があるとの見方も。

世界主要株価指数も大幅下落。景気鈍化の懸念が広がり、安全資産の需要が増加し、債券価格が上昇。

米国の雇用報告書でも失望。労働市場悪化でビッグステップの確率も高まる。

予想以上に景気沈滞の兆候が強く表れ、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が政策金利引き下げ時点を逃したという声も出ている。米金融情報会社のあるストラテジストは「製造業PMIが予想値より低いのは経済成長環境が冷え込んでいるというもう一つの信号」とし「FRBが7月に利下げを開始すべきだったという信号でもある」と述べた。市場ではFRBが9月に利下げ速度を高めるために「ビッグステップ(政策金利0.5%引き下げ)」を踏む可能性があるという見方も出てくる。

米国発の景気鈍化の懸念から世界主要株価指数もこの日、大幅に値下がりした。日経平均株価は5.81%、台湾加権指数は4.43%の下落となった。前日の米国市場でもダウ指数が1.21%、S&P500が1.37%、ナスダック総合指数が2.30%下がった。

キム・ドンウォンKB証券リサーチセンター長は「製造業指数と新規失業手当請求の余波が景気鈍化の懸念に広がっている」とし「利下げを控えた状況で『利下げは景気鈍化または沈滞』という公式がこのような懸念を拡大させている」と分析した。

景気沈滞恐怖と利下げ期待感から安全資産の債券の価格は上昇した。米財務省によると、1日、米国10年国債の利回りは前日比0.1%下がった3.99%となった。債券に対する需要が増えれば債券の価格が上がり、利回り(収益率)は下がる。

こうした中、米労働省は2日(現地時間)の雇用報告書で、7月の米国の非農業部門雇用が前月比11万4000人増えたと明らかにした。これはウォール街の予測値17万5000人を大きく下回る数値で、12カ月間の平均増加幅(21万5000人)を大きな差がある。7月の失業率は4.3%と、6月(4.1%)比0.2%ポイント上昇し、専門家の予想値(4.1%)を上回った。労働市場が悪化し、この日、シカゴ商品取引所(CME)フェドウオッチでは9月のビッグステップの確率が一日で22%ポイント上昇して61.5%に高まった。