米ロ、26人身柄交換 移送先トルコ舞台に

AI要約

米ロ両政府が7カ国間で26人の身柄を交換した。ロシアはスパイ罪で投獄中の米国人記者や反体制派らを恩赦し、ベラルーシで死刑宣告されたドイツ人も恩赦を受けた。

トルコの首都アンカラで行われた交換では、16人がロシアとベラルーシによって釈放され、ロシアはNATO加盟国で拘束・収監されたロシア国民の帰還も実現した。

ロシアのプーチン大統領は恩赦の措置により、国際社会との協力関係が改善されたとされている。

 米ロ両政府などは1日、7カ国間で拘束者ら計26人の身柄を交換したと発表した。

 対象者は米ロのほかドイツ、ポーランド、スロベニア、ノルウェー、ベラルーシで釈放され、移送先のトルコの首都アンカラが交換の舞台となった。

 トルコ大統領府の発表によると、ロシアが同盟国ベラルーシと共に釈放したのは計16人に上った。

 ロシア大統領府は、スパイ罪で投獄中の米国人記者エバン・ゲルシコビッチ氏(32)と元米海兵隊員ポール・ウィラン氏(54)のほか、ロシア反体制派らを含む計13人にプーチン大統領が恩赦を与えたと発表。ベラルーシで死刑宣告されたドイツ人1人も恩赦を受けたと指摘した。さらに判決を受けていない2人が含まれるという。

 ロシア連邦保安局(FSB)は「北大西洋条約機構(NATO)加盟各国で拘束・収監されたロシア国民8人と子供2人(の計10人)の帰還」を発表。うち1人について、ドイツ政府は殺人罪で終身刑を言い渡されたFSB工作員ワジム・クラシコフ氏(58)だと明らかにした。

 ロシア国営メディアによると、首都モスクワの空港に赤色のじゅうたんが敷かれ、儀仗(ぎじょう)兵が整列する中、プーチン氏自ら政府専用機で到着したクラシコフ氏らを出迎えた。