ハリス氏、中絶の権利擁護を訴え 激戦ジョージア州で支持拡大狙う
11月の米大統領選に向け、ハリス副大統領がジョージア州アトランタで中絶権利を訴える集会を開催。ジョージア州は保守層が強いが、中絶権利に賛成する住民が多い。
ハリス氏はトランプ前大統領の打倒に向け遊説を続け、来週には副大統領候補と激戦州ツアーを行う予定。ジョージア州では2020年の選挙でバイデン大統領が勝利し、民主党候補が久々に制した。
ジョージア州民衆の大半が中絶の合法化を支持。ハリス氏はトランプ氏が復帰すると中絶や体外受精への制限が訪れる可能性を警告している。
【ワシントン共同】11月の米大統領選に向け、ハリス副大統領は30日、激戦州南部ジョージアの最大都市アトランタで集会を開いた。人工妊娠中絶の権利擁護を訴える構え。同州は保守層が強いが、世論調査によると住民の6割が中絶の権利に賛成しており、ハリス陣営は共感を得る余地があるとみて支持拡大を狙う。
11月5日の本選まで3カ月余り。民主党の候補指名が確実なハリス氏は、共和党のトランプ前大統領打倒へ民主党の期待を背負い、積極的な遊説を展開。ロイター通信によると、来週には自身が選ぶ副大統領候補と共に激戦州ツアーを始める。
ジョージア州は2020年の前回大統領選で民主党のバイデン大統領がトランプ氏に辛勝。民主党候補が制したのは1992年以来だった。
ハリス氏は演説で、トランプ氏が返り咲けば全米で中絶が禁じられ、体外受精へのアクセスも制限される危険性があると強調。
公共宗教研究所が今年5月に公開した調査結果では、ジョージア州で「全て」や「ほとんど」の中絶が合法であるべきだと考える住民は計63%に上った。