バイデン撤退を的中させたストラテジスト、その他の予想はどうなった？（海外）

JPモルガンのストラテジストであるマイケル・チェンバレストは、ジョー・バイデン大統領が11月までに再選を断念すると予想していた。

2024年1月1日に発表されたこの予想は、7月21日に的中することになった。

チェンバレストは、自動運転車やウクライナ戦争に関する予想も行っている。

JPモルガン・アセット・マネジメント（JPMorgan Asset Management）で市場・投資戦略部門の責任者を務めるストラテジストのマイケル・チェンバレスト（Michael Cembalest）は、ジョー・バイデン（Joe Biden）大統領が2024年の大統領選から撤退すると予想していたが、実際にその通りになった。

同社が2024年1月1日に発表した「Eye on the Market Outlook」で、彼は「2024年に予想される驚きのトップ10」のリストを掲載し、こう記していた。

「バイデン大統領はスーパーチューズデー（大統領選挙の予備選挙・党員集会が集中する3月第2火曜日）から11月の選挙までの間に、健康上の理由で撤退し、民主党全国委員会が指名した後任候補に引き継ぎを行うだろう」

チェンバレストはこの予想の中で、バイデンの辞任の理由を特定しなかったが、「就任以来、雇用創出が10%以下であり、支持率が低い」と指摘した。

バイデンは7月18日、選挙戦から撤退し、カマラ・ハリス（Kamala Harris）副大統領を後継者に推薦した。

民主党がバイデンの後任をどのように選出するのかはまだ明らかになっていない。候補者が争うことができる開かれた党大会を求める人もいれば、ハリスがバイデンの選挙運動と指名を直ちに引き継ぐことを主張する人もいる。

チェンバレストの興味深い予想は、バイデンの選挙戦からの撤退だけではない。彼が予想したリストには、外貨やローン市場に関するテクニカルな予測も含まれており、テクノロジーや地政学的状況についてもふれている。

例えば、「自動運転車に対する反発が来る」とも予想している。

彼は自動運転車に使用されるセンサーの一種であるLiDARを販売する企業の株価が下落していることに言及し、「都市部で蔓延している嫌われ者のスクーターのように、一部の人にとっての利便性が他の人にとっての危険や不便をもたらすと考える市民から、反発が来る可能性があると考えている」と述べた。

チェンバレストの指摘が正しければ、イーロン・マスク（Elon Musk）などのEV起業家にとっては大きな痛手となるだろう。マスクは、10月に発表予定の華々しいロボットタクシーのコンセプトにテスラ（Tesla）の未来を賭けている。