両足失った少女、5キロ完走 義足の痛み乗り越え、次の夢に

AI要約

ウクライナの少女がロシア軍のミサイル攻撃で両足を失い、義足を装着してボストン・マラソンで5キロ完走した。

練習も本番も苦労し、最後まで諦めずに走り抜いたヤナ・ステパネンコさんの強さが話題に。

攻撃の悲劇を経験したヤナの葛藤や喜び、忍耐の物語が感動を呼んでいる。

 ロシア軍のミサイル攻撃に巻き込まれ、両足を失ったヤナ・ステパネンコさん(13)は義足を装着し、4月の米ボストン・マラソンで目標の5キロを完走した。26日までにウクライナ西部リビウで取材に応じ「難しい挑戦なのは分かってる。でも次の夢は10キロ走ること」とはにかんだ。

 週4回の練習で走ってきたのは2~3キロ。「実は5キロはぶっつけ本番。無理かもと思っていた」と明かす。当日は残り1キロで義足との接合部に痛みが出て「もうやめたいという気持ちとの闘いだった」。

 完走直前「ヤナがゴールを迎えます」と放送が流れ、喝采に包まれたと振り返り「痛くてたまらなかったけど、やりきって最高の瞬間だった」と笑顔を見せる。ゴール後は疲れで動けなかった。

 ステパネンコさんが足を失ったのはロシアのウクライナ侵攻後の2022年4月8日、10歳の時だった。

 クラマトルスクの鉄道駅ホームで異常音が聞こえた。攻撃と察し、皆でしゃがみ込んだ。「燃えるような痛み」で両足を失ったことに気付いた。祖母は亡くなり、母親は片足を失った。