殺処分で羊を「生き埋め」、責任者更迭 ギリシャ

AI要約

ギリシャ中部テッサリア地方で行われた羊の殺処分で、生き埋めにされていたことが判明し、獣医系技官の責任者が更迭された。

トリカラ近郊で小反すう獣疫が発生し、2400頭以上の羊が殺処分された。

農家が輸入された家畜が感染源である可能性が高く、感染した羊の原産地の調査が進められている。

【AFP=時事】ギリシャ中部テッサリア(Thessaly)地方で防疫措置の一環として行われた羊の殺処分で、一部が「生き埋め」にされていたことが明らかになったのを受け、獣医系技官の責任者が更迭されたが更迭された。ディミトリス・クレタス(Dimitris Kouretas) 知事が25日、明らかにした。

 クレタス氏は記者団に対し、「埋却時に生きた動物に関する苦情を受けた」「本件はさらに調査を進めるに値するため、(問題のエリアを担当する)獣医系技官の責任者を交代させた」と説明した。

 同地方トリカラ(Trikala)近郊の羊とヤギの間で「小反すう獣疫(PPR)」が発生したのを受け、当局は今月に入ってからまん延防止対策を行っている。

 小反すう獣疫は感染力が強いが、人には感染しない。当局によると、感染した動物の肉や低温殺菌された乳は摂取しても問題ない。

 農業開発・食料省によると、ギリシャで小反すう獣疫が確認されたのは初めて。7月11日に最初の症例が確認されて以降、2400頭以上の羊が殺処分されたという。

 農家と当局は小反すう獣疫について、輸入された家畜によって持ち込まれた可能性が高いと指摘している。

 コスタス・チアラス (kostas Tsiaras)農業開発・食料相は、昨年の地中海の嵐「ダニエル(Daniel)」による水害で数万頭の羊が死んだことから、農家が輸入を増やしていたと述べた。

 同省によると、羊は「主にルーマニア、トルコ、アルバニア」などから輸入されている。今後、感染した羊の原産地の調査も行う。【翻訳編集】 AFPBB News