猛暑は「新たな異常事態」、国連事務総長が各国に対策要請

AI要約

国連のグテレス事務総長は気候変動が猛暑を悪化させていることに対処するよう各国に求めた。21日は観測史上最も暑い日となり、猛暑は新たな異常事態であると述べた。

世界の熱波は頻度、激しさ、持続期間が増加しており、気温が観測史上最も高い状況が続いている。国際労働機関によると、24億人が猛暑の危険にさらされている。

国連は各国政府に気候変動の原因である化石燃料の排出抑制や弱い立場にいる人々の保護を求め、労働者の安全対策強化を訴えている。

猛暑は「新たな異常事態」、国連事務総長が各国に対策要請

Gloria Dickie

[ロンドン 25日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は25日、気候変動が猛暑を悪化させているとして、事態の緊急性に対処するよう各国に求めた。欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス(C3S)」は、7月21日が1940年の観測開始以来、世界的に最も暑い日になったと発表している。

グテレス氏は「猛暑は新たな異常事態だ」とし、「世界は気温上昇の課題に立ち向かわなければならない」と述べた。

世界の熱波は気候変動によって頻度、激しさ、持続期間がいずれも増しており、C3Sによると、2023年6月以降は各月とも過去の同じ月に比べて観測史上最も気温が高い。

国際労働機関(ILO)の25日発表によると、世界の労働人口の70%以上に当たる24億人が猛暑の危険にさらされている。

猛暑が原因で世界の職場で発生した負傷事案は約2300万件、死者は年間約1万9000人とされている。

国連は各国政府に対し、気候変動の原因となっている化石燃料の排出抑制のほか、高齢者、妊婦、子どもなど弱い立場にいる人たちの保護と労働者の安全対策強化を求めた。