ハリス氏、ガザの人道危機でネタニヤフ氏に「深刻な懸念」伝える

AI要約

イスラエルのネタニヤフ首相がホワイトハウスでバイデン大統領、ハリス副大統領と会談し、イスラム組織ハマスにとらえられた人質の解放と停戦に向けた取り組みを協議した。

ハリス副大統領は、ガザでの人的被害や人道危機について深刻な懸念を表明し、イスラエルの自衛への支持を示しながらも、罪なき市民の死や食料不安について警鐘を鳴らした。

ハリス氏は、戦争を終結させてパレスチナ人の苦しみを終わらせ、自由と尊厳を取り戻せるよう、ハマスとの人質解放と停戦の合意を求めた。

ハリス氏、ガザの人道危機でネタニヤフ氏に「深刻な懸念」伝える

 訪米しているイスラエルのネタニヤフ首相は25日、ホワイトハウスでバイデン大統領、ハリス副大統領とそれぞれ会談した。イスラム組織ハマスにとらえられた人質の解放と停戦に向けた取り組みを協議したとみられる。ハリス氏は会談後、パレスチナ自治区ガザでの民間人被害や人道危機について、ネタニヤフ氏に「深刻な懸念」を伝えたと明らかにした。

 ハリス氏は記者団に、イスラエルの自衛への支持を語った上で、ガザでの「あまりにも多くの罪なき一般市民の死を含む人的被害の規模」と「200万人以上が厳しい食料不安に直面にしている悲惨な人道状況」について、ネタニヤフ氏に「深刻な懸念」を伝えたと語った。

 「子どもたちの遺体や絶望的に飢えた人々が逃げ惑う姿。こうした悲劇を前に、我々は目をそらすわけにはいかない。苦しみに無感覚になることは許されないし、私は黙ってはいない」とも述べた。「今こそ戦争を終結させ、パレスチナ人の苦しみを終わらせ、自由、尊厳、自己決定権を行使できるようにする時だ」とし、ネタニヤフ氏に、ハマスとの間で人質解放と停戦の合意を成立させるよう求めたと明かした。(ワシントン=下司佳代子)