米シークレットサービス長官が辞任 トランプ氏暗殺未遂事件で引責

AI要約

米シークレットサービスのチートル長官がトランプ前大統領の暗殺未遂事件につながる警備不備を理由に辞任

暗殺未遂事件はトランプ氏の集会で発生し、警備態勢や犯人の接近経路が問題視されている

チートル氏は自ら責任を取り、辞表を提出し国土安全保障省は代理に副長官を任命

米シークレットサービス長官が辞任 トランプ氏暗殺未遂事件で引責

(CNN) 米シークレットサービス(大統領警護隊)のチートル長官が23日、トランプ前大統領の暗殺未遂事件につながった警備の不備の責任をとって辞表を提出した。情報筋がCNNに明らかにした。

暗殺未遂は13日にペンシルベニア州バトラーで開催されたトランプ氏の選挙集会で発生した。当日の警備態勢や、銃撃犯がどのようにして現場に近づいたのかについては、議員や政府内部の監視部門が調査に乗り出している。

チートル氏は辞表に、事件を鑑みて「心塞ぐ気持ち」で辞職するという「難しい」決断を下したと書いている。また、「国のリーダーを守る」任務を果たすことに「失敗した」ことを認めている。

国土安全保障省は、シークレットサービス長官代理にロナルド・ロウ副長官を任命したと発表した。

バイデン大統領は声明で、最も困難な任務の一つを課されている組織を率いてきたとして、チートル氏のこれまでの貢献に感謝の意を表した。チートル氏は2022年にバイデン氏によって長官に任命された。チートル氏のシークレットサービス在籍期間は、民間企業での勤務をはさんで27年に及ぶ。

チートル氏については共和、民主両党の議員から辞任を求める声が上がっていた。22日の下院監視委員会では、チートル氏が議員らからの質問の多くに答えようとしなかったため、議員らの怒りを買った。

チートル氏は同委員会で、暗殺未遂を防げなかったのは大失態だったことを認めたものの、「現時点では自分こそがシークレットサービスを率いるのに最良の人物だと思う」と述べて辞任要求は退けていた。

暗殺未遂事件では、トランプ氏が銃弾で耳を負傷したほか、集会に参加していた1人が死亡、数人が負傷した。