米民主党でバイデン撤退論が急拡大、計30人超に 包囲網狭まるも本人は選挙戦継続訴える

AI要約

民主党内からバイデン大統領に選挙戦からの撤退を求める声が拡大し、バイデン氏は復帰を表明する中で撤退圧力に直面している。

民主党議員は若手の活躍を訴えつつ、バイデン氏に対する撤退要求を強めており、一部は撤退を決断する可能性があると報じられている。

バイデン氏はトランプ前大統領の過激主義を批判しつつも、選挙勝利への協力を呼びかけている。一方で、自主隔離中のバイデン氏は回復傾向にあるとされている。

米民主党でバイデン撤退論が急拡大、計30人超に 包囲網狭まるも本人は選挙戦継続訴える

【ワシントン=坂本一之】11月の米大統領選を目指す民主党のバイデン大統領(81)に選挙戦からの撤退を求める同党の上下両院の議員数が19日、計34人に急拡大した。新型コロナウイルス感染で自主隔離中のバイデン氏は同日の声明で、「来週、選挙戦に復帰するのを楽しみにしている」と選挙継続の姿勢を示したが、撤退圧力は強まっている。投票日まで4カ月を切る中、民主党は混迷を深めている。

民主党のハフマン下院議員ら4人の下院議員は19日、バイデン氏宛ての共同書簡で撤退を求めた。「民主党にはハリス副大統領を筆頭に有能な若手がいる」と世代交代を訴えるなど、圧力を高めている。

米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、19日に新たに10人が撤退を求め、撤退論は上下両院の党議員の1割を超えた。バイデン氏への包囲網は狭まっている。

これに対しバイデン氏は19日の声明で、トランプ前大統領(78)が18日に行った共和党大統領候補の指名受諾演説を「過激主義を誇示した」と批判し、選挙戦勝利に向けた協力を求めた。

また、バイデン氏が近く撤退を決断する可能性があるとの観測報道に関し、バイデン陣営幹部は「勝つために戦っている」などとメディアに語り、火消しを図った。

ホワイトハウスは19日、地元の東部デラウェア州で自主隔離中のバイデン氏の診断結果を公表。せきやかすれ声といった症状があるが前日よりも回復していると説明した。