EUとの貿易障壁、一部撤廃を楽観=英新閣僚

AI要約

労働党政権のビジネス貿易相は、EUとの貿易障壁を取り除くための新たな合意に向けて楽観論を示し、欧州司法裁判所の仲裁を排除しない姿勢を明らかにした。

同氏は紛争処理方法について検討する必要があると述べ、最終的には欧州司法裁判所に仲裁を依頼する可能性もあると語った。

また、中国製電気自動車に関税をかけるEUの動きに関して、英国が慎重な姿勢を示していることを明らかにした。

Crispian Balmer

[ローマ 16日 ロイター] - 英新政権のビジネス貿易相に就任したレイノルズ氏は16日、欧州連合(EU)との貿易障壁を一部取り除けるとの楽観論を示し、紛争が生じた場合には欧州司法裁判所の仲裁を仰ぐ可能性を排除しないと述べた。主要7カ国(G7)貿易相会合のために訪れたイタリア南部から、電話でロイターの取材に応じた。

4日の選挙で圧勝した労働党政権は、畜産物に関する国境検査を減らすため、EUとの間で食品と家畜検疫を巡る新たな合意を目指している。ただ、その場合には欧州司法裁判所の監視を受け入れることになるため、EU離脱賛成派は国家主権が侵害されると警戒している。

レイノルズ氏は、紛争処理の方法については交渉すべきだと述べ、最終的に同裁判所に仲裁を依頼する可能性を排除しなかった。

同氏はまた、中国製の電気自動車(EV)に関税をかけるEUの動きについて、イタリア訪問中にEUの大臣らと話し合ったと説明。ただ、英国の自動車メーカーからは中国について不平が聞かれないとして、英国がEUに追随することには慎重な姿勢を示した。