妻子かばおうとした男性犠牲に 知事「ヒーローとして亡くなった」

AI要約

トランプ前大統領支持者である消防士が妻子を守るために銃撃され死亡。州知事が彼の英雄的行動を称賛。

コンペラトーレさんは地元で尊敬される消防士であり、家族やコミュニティーを大切にしていた。

遺族への支援が集まり、20万ドル以上が募金された。州知事は暴力を否定し、意見の相違は平和的に解決すべきだと訴えた。

妻子かばおうとした男性犠牲に 知事「ヒーローとして亡くなった」

 米東部ペンシルベニア州で13日に起きたトランプ前大統領の銃撃事件で、同州のシャピロ知事は14日の記者会見で、銃撃で死亡したのは同州在住の消防士、コーリー・コンペラトーレさん(50)だと明らかにした。コンペラトーレさんは熱心なトランプ氏の支持者で、一緒に選挙集会に来ていた妻子をかばおうとして銃撃を受けた。シャピロ氏は「コーリーはヒーローとして亡くなった」と死を悼んだ。

 シャピロ氏は会見で「コーリーは2人の娘の父親であり、消防士であり、毎週日曜日に教会に行く人物だった。自分が暮らすコミュニティー、そして何よりも家族を愛していた」と述べた。遺族と面会し、同意を得た上で、身元や人柄を公表したという。

 米メディアによると、コンペラトーレさんは地元の消防団長を務めたこともあった。友人がオンラインの募金サイトで遺族への支援を呼びかけたところ、14日昼までに目標の7000ドルを大幅に超える約20万ドル(約3150万円)が集まった。

 シャピロ氏は民主党の有力知事の一人で、共和党のトランプ氏に批判的だ。しかし、14日の会見では「政治的な意見の違いが暴力に発展することがあってはならない。意見が違うのは構わない。我々は平和的な政治プロセスを通じて、意見の相違に対処しなくてはならない」と強調した。【ワシントン秋山信一】