「衝撃的な光景」「容認できぬ」 トランプ氏銃撃で各国首脳らが非難

AI要約

各国首脳がトランプ前大統領銃撃事件について非難や見舞いの言葉を述べた。

中国の習近平国家主席や英国のスターマー首相、イスラエルのネタニヤフ首相などが声明を発表し、事件に衝撃を受けていることを伝えた。

イスラエル軍、ロシア支援、EUの委員長、韓国の尹錫悦大統領など、各国の関係や立場が反映されるコメントが寄せられた。

「衝撃的な光景」「容認できぬ」 トランプ氏銃撃で各国首脳らが非難

 米国で13日に起きたトランプ前大統領銃撃事件を受け、各国の首脳らはX(ツイッター)への投稿などで事件を非難し、トランプ氏に見舞いの言葉を伝えた。

 中国の習近平国家主席は負傷したトランプ氏に見舞いの意を表明した。中国外務省が報道官談話として明らかにした。談話では「銃撃事件について注視している」とも表明した。習氏はトランプ氏在任中の初期に対話に努めてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大などを受け、次第に関係を冷却化させた。

 英国のスターマー首相は「衝撃的な光景」にがくぜんとしていると表明。「トランプ氏とご家族にお見舞いを申し上げる」と記した。

 イスラエルのネタニヤフ首相は「トランプ氏に対するあからさまな攻撃にショックを受けている」と語り、「彼の安全と一日も早い回復を祈っている」と述べた。イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への侵攻を巡り、ネタニヤフ氏は、米大統領選でトランプ氏と争うバイデン大統領との関係がギクシャクしている。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は、トランプ氏の無事を聞いて「ほっとした」と記し、「米国がこの苦境からより強くなって抜け出すことを願っている」と言葉を添えた。ロシアから攻撃されているウクライナへの支援を巡り、トランプ氏は消極的な発言を繰り返している。

 欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は「民主主義において、政治的暴力が存在する余地はない」と非難。ボレル外務・安全保障政策上級代表(外相)も「またしても、我々は政治家への容認できない暴力行為を目撃している」と憤りを示した。

 韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は「政治的暴力という恐ろしい行為に驚いている。韓国の人々は米国の人々と連帯している」と記した。【北京・河津啓介、エルサレム松岡大地、ブリュッセル岡大介】