ハンガリー首相、トランプ氏と会談 独自の「平和外交」続ける

AI要約

ハンガリーのオルバン首相がトランプ前大統領と会談し、ロシアとウクライナの停戦と和平交渉を促す「平和のミッション」を話し合った。

オルバン氏はトランプ氏との会談で、平和をもたらす方法を探ると述べ、トランプ氏は即座の戦争終結を主張している。

ハンガリーはEU理事会の議長国を務め、EUを代表してウクライナ情勢に関与する姿勢に批判がある。

ハンガリー首相、トランプ氏と会談 独自の「平和外交」続ける

 ハンガリーのオルバン首相は11日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の後、トランプ前米大統領と南部フロリダ州で会談した。ロシアとウクライナの停戦と和平交渉を促すための「平和のミッション」の一環だとしている。

 オルバン氏はX(ツイッター)に、トランプ氏とのツーショット写真とともに「平和をもたらす方法を議論した。良いニュースだ。彼は問題を解決しようとしている」と投稿した。トランプ氏はウクライナへの多額の軍事支援を批判し、11月の米大統領選で当選すれば、すぐに戦争を終わらせると主張している。

 ロシア寄りとされるオルバン氏は今月2日にウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、一時的な停戦を提案するよう提案。5日にはロシアのプーチン大統領、8日は中国の習近平国家主席とそれぞれ会談した。ハンガリーは今月から欧州連合(EU)欧州理事会の議長国を務めており、EUを代表してウクライナ情勢について協議するかのような姿勢に批判が出ている。

 ロイター通信によると、ドイツ外務省の報道官は、ハンガリーが議長国となって2週間足らずだが「既に弊害が出ている」と苦言を呈した。リトアニアのランズベルギス外相もXで「オルバン氏がハンガリー以外の国を代表して話をする立場にない」と強調した。【ベルリン五十嵐朋子】