ガザ停戦枠組み「双方が同意」 米、イスラエルと温度差も

AI要約

バイデン米大統領とイスラエル首相の発言を受けて、イスラエルとハマスの間には停戦合意に向けた前向きな流れがあるものの、交渉はまだ進行中で両者の意見の相違も浮き彫りになっている。

イスラエル側はハマスの壊滅と人質救出の目標達成前に戦闘再開の可能性を主張しており、交渉の障害となっている。ハマス側もイスラエルの非協力姿勢を批判している。

バイデン氏は両者に対し、協力して戦闘を終結させるよう訴えており、イスラエル政府の非協力的な姿勢にも不満を表明している。

 【エルサレム共同】バイデン米大統領は11日、ワシントンで記者会見し、イスラエルとイスラム組織ハマスの双方がパレスチナ自治区ガザの停戦合意の「枠組みに同意している」と述べ、前向きな流れだと強調した。一方、イスラエルのネタニヤフ首相は、ハマス壊滅と全人質救出の目標を達成するまでは戦闘を再開できることなど「4原則」を交渉の条件として改めて主張。両国間の温度差が浮き彫りになった。

 イスラエル首相府によると、同国の交渉チームはカタールの首都ドーハで仲介役と協議し10日夜に帰国した。11日夜にはエジプトの首都カイロに向かい、協議を継続。停戦案で譲歩の意向を示したとされるハマスは仲介役から新たな知らせがないと明らかにし、イスラエル側が交渉の妨害を続けていると批判した。

 バイデン氏は記者会見で、イスラエルとハマスの間には「まだ溝があるが、前進している」と指摘。戦闘を「終わらせる時だ」と訴えた。「イスラエル政府は非協力的なこともあった」と不満も表明した。