韓国の元アイドル、軍隊行かずに済むように診療記録を偽造…母親の詐欺捜査中に発覚

AI要約

元アイドル歌手が母親や看護師と共謀して兵役を回避するために病院の診療記録を偽造し、裁判に渡された事件が明らかになった。

彼らの犯行は保険詐欺容疑を捜査中に発覚し、診療記録から証拠を見つけた検察が裁判に持ち込んだ。

兵務庁は事件の結果によって再度兵役判定を行い、適切な措置を取るという。

アイドルグループ出身の30代男性が母親らと共謀して病院の診療記録を偽造、現役兵入隊を回避した容疑で裁判に渡された。

◇検察、元アイドル歌手や母親らを起訴

昌原(チャンウォン)地検刑事3部(部長検事イ・チヒョン)は元アイドル歌手A被告(30代)と母親B被告(50代)、看護師C被告(60代)を兵役法違反、私文書偽造と行使、情報通信網法違反容疑で書類送検したと9日、明らかにした。

検察によると、彼らは2021年5月兵役を回避するために診療記録を偽造して兵役検査の結果を1級から4級に下げた容疑がもたれている。診療記録はB被告の要請を受けたC被告が病院のコンピュータネットワークに接続して偽造したことが分かった。

A被告は「腰椎(腰骨)重症ヘルニア」という偽造された病院診療記録を基に、兵務庁で現役(1~3級)ではない補充役(4級)判定を受けた。その後、社会服務要員(過去の公益勤務)として勤務して服務を終えたことが把握された。

◇母親と看護師の保険詐欺犯行の捜査中に発覚

彼らの犯行はB被告とC被告の保険詐欺容疑を捜査している途中で発覚したという。検察が押収したB被告と共犯(A・C被告)間の通話録音収録に「現役に行かなくてもいい方法はないか」などの趣旨の内容が含まれていたと検察は伝えた。

検察はこのような事実を確認する過程でC被告が働いていた首都圏所在の病院診療記録から手がかりを見つけた。本来は医師が接続して作成する「診療記録」コンピュータログ記録を見ると、C被告が接続していた情況が確認された。

検察はA被告らが当時兵役検査に提出したMRI映像などを2回にわけて鑑定した結果、補充役判定根拠に指定された「腰椎重症ヘルニア」はなかった事実も立証されたと明らかにした。

当初この事件を捜査した警察は、A被告らが「兵務庁を立証する証拠が不足している」とし、2月に不送検した。検察は通話の音声ファイルなど事件記録を分析した結果、容疑ありと判断して警察に再捜査を要請した。続いて5月、警察は母子関係にあるA・B被告を兵役法違反など容疑で検察に渡した。その後、検察は追加捜査でC被告の加担事実も明らかにした。B・C被告は保険詐欺容疑でも起訴されて裁判を受けている。

検察関係者は「服務を終えたA被告は裁判結果によって兵務庁が相応する措置を講じると理解している」と話した。兵務庁関係者は「(裁判の結果)、兵役法違反が確定すれば従来の兵役処分を取り消して再び兵役判定検査を実施し、その結果により再び服務しなければならない」と説明した。

一方、慶南昌原(キョンナム・チャンウォン)出身というA被告は2011年にデビューしたが現在はグループ活動をしていないという。