先住民女性4人殺害、男に有罪判決 カナダ

AI要約

カナダの裁判所は、先住民の女性4人を殺害し遺体を廃棄物処分場に遺棄した男に有罪判決を言い渡した。

カナダでは先住民女性に対する暴力が横行し、2019年の調査では「ジェノサイド」と表現されている。

被告は第1級殺人罪4件で有罪となり、裁判官は精神衛生上の問題があるとしながらも刑事責任能力があると判断した。

先住民女性4人殺害、男に有罪判決 カナダ

【AFP=時事】カナダの裁判所は11日、先住民の女性4人を殺害して遺体を廃棄物処分場に遺棄したとして。第1級殺人罪に問われた男に有罪判決を言い渡した。

 カナダでは先住民女性に対する暴力が横行しており、2019年に発表された全国調査の報告書では「ジェノサイド(集団殺害)」と表現されている。

 ジェレミー・スキビッキ(Jeremy Skibicki)被告(37)に殺害された4人のうち、モーガン・ハリス(Morgan Harris)さんとマーセデス・ミラン(Marcedes Myran)さんは、マニトバ(Manitoba)州ウィニペグ(Winnipeg)でレイプされた上、殺害された。遺体は切断され、ごみと一緒に遺棄された。

 警察は、スキビッキ被告がプレーリーグリーン(Prairie Green)と呼ばれる廃棄物処分場に2人の遺体を埋めたとみている。

 3人目の被害者レベッカ・コントワ(Rebecca Contois)さんは、遺体の一部がウィニペグ市内のごみ箱と別の廃棄物処分場の計2か所で発見された。

 4人目の被害者の20代女性は身元不明で、遺体もまだ見つかっていない。

 スキビッキ被告は第1級殺人罪4件すべてで有罪となった。裁判官は、被告には精神衛生上の問題があるが、2022年3月と5月の殺人が犯罪であることを認識できており、刑事責任能力があると判断した。

 有罪判決が下されると、法廷では拍手と歓声が沸き起こった。中には涙を浮かべる被害者の遺族もいた。

 先住民女性は、カナダの全女性人口の5%を占めるにすぎないが、フェミサイド(女性や少女を標的とした殺人)の被害者の約20%を占めている。【翻訳編集】 AFPBB News