【独自】「尹大統領をV1、キム・ゴンヒ女史をV2と呼んでいた」

AI要約

ドイツモーターズ株価操作事件の関与疑惑に関連した証言や捜査内容が明らかになっている。イ・ジョンホ前代表が尹錫悦大統領とキム・ゴンヒ夫人をV1、V2と呼んでいたことや、ロビー活動の話が浮上している。

イ前代表は、尹大統領およびキム夫人についてA弁護士に侮辱的な呼称を使い、自らがロビー活動を行ったことを誇示していた。さらに、VIPとしてイム・ゲファン司令官の名前を出したが、実際には尹大統領である可能性が高いと考えられている。

関係者は疑惑を否定しており、イム前師団長も関係を否定している。一方、大統領室は無関与を主張し、虚偽の報道に強く反発している。

 キム・ゴンヒ女史が関与した疑いが持たれているドイツモーターズ株価操作事件の「コントロールタワー」とされるブラックパールインベストのイ・ジョンホ前代表が、普段から尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と夫人のキム・ゴンヒ女史を「V1」、「V2」と呼んでいたとの証言が出ている。イ前代表は昨年8月9日、公益情報提供者であるA弁護士との通話で、自分が「VIPにイム・ソングン海兵隊第1師団長(当時)の救済運動をおこなった」という趣旨の話をしている。イ前代表はその後、通話の音声記録に登場するVIPとはキム・ゲファン海兵隊司令官のことだと釈明している。

 ハンギョレの取材結果を11日に総合すると、A弁護士は最近の高位公職者犯罪捜査処(公捜処)の調査で、「イ前代表が私的な席で数回にわたり尹大統領とキム女史のことをそれぞれV1、V2と呼び、親交を誇示した」という趣旨の供述をおこなった。

 イ前代表は、「尹錫悦大統領激怒説」が報道された翌日の昨年8月28日、ソウルのある飲食店でA弁護士と夕食を共にした際に「自分がイム・ソングンについてロビー活動をした」などと語っていたとされるが、その際にもイ前代表はV1、V2などの用語を使ったという。イ前代表は敏感な内容だと感じたのか、食事が終わった後の午後8時54分ごろ、A弁護士に電話をかけて「今日の話は秘密にしよう」と依頼した。公捜処も、イ前代表が電話で言及したVIPは尹大統領である可能性が高いと判断しているという。

 先にハンギョレが報道したA弁護士とイ前代表の昨年8月9日の通話の内容を確認すると、イ前代表はA弁護士に「イム師団長が辞表を出すと言っているとBから電話が来た。それで私は絶対に辞表は出すな、私がVIPに話をする(とBに伝えた)」と述べている。A弁護士が「じゃあ、上で(イム師団長を)守ると言ったということですか? VIPの方で?」と尋ねると、イ前代表は「そうだ。でもメディアが××をしているな」と答えている。Bは元海兵隊員かつ警護処の元職員で、イム前師団長と近い間柄だ。

 関係者たちは疑惑をすべて否定している。イ前代表はこの日、ハンギョレの電話取材に対し、「近いうちに立場を表明する予定だ。誇張された話が多すぎる」とし、「キム女史が結婚してからは連絡したことはない。後輩から聞かれたので、大げさに話したのだ」と述べた。イム前師団長は、イ前代表と会ったり電話したりしたことはないとの立場を守っている。

 大統領室は前日、「ドイツモーターズ株価操作事件の関係者であるイ氏が『VIPに私が話す』としてイム師団長を救済するためにロビー活動を繰り広げたという一部の疑惑報道について、大統領室はもちろん、大統領夫妻もまったく関係がない」とし、「大統領室は根拠のない主張と無分別な疑惑報道に対して深く遺憾を表しつつ、虚偽事実の流布に対しては強く対応する方針」との立場を表明している。

チョン・グァンジュン、オ・ヨンソ、チョン・ヘミン、ペ・ジヒョン、キム・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )