プーチン氏、埋まらない新興国との「溝」 対NATOで譲らぬ持論

AI要約

ロシアのウクライナ侵攻を巡るNATOとロシアの対立について

NATOはウクライナ加盟を進め、ロシアは新興国との外交を活発化

プーチン氏の主張と矛盾、ウクライナ紛争の解決が重要である

プーチン氏、埋まらない新興国との「溝」 対NATOで譲らぬ持論

 ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、北大西洋条約機構(NATO)は10日の首脳会議で、ウクライナの加盟に向けた歩みについて「不可逆的」との言葉を首脳宣言に盛り込んだ。一方、敵対するロシアは、中国やインドなどの新興国との外交を活発化させ、自国に有利な国際世論をつくろうとしている。だが、自ら侵攻しながらウクライナや米欧に責任があると批判する矛盾した「持論」が、新興国との溝も浮き彫りにしている。

 「双方が関与するウクライナ紛争の平和的な解決が早急に必要だ」

 プーチン氏は9日、ロシアを5年ぶりに訪問したインドのモディ首相と会談し、共同声明でそう強調した。

 プーチン氏はもともと、侵攻の原因を「ネオナチ」が支配するウクライナ政府による東部のロシア系住民の「集団殺害」と、同政府への軍事支援でロシアの破壊を狙う米欧の企てだなどと主張。さらに、「国連憲章に従っている」と侵攻を正当化している。