プーチン氏に死刑再開要請 ロシア連邦捜査委員長

AI要約

ロシアの連邦捜査委員会の委員長が、死刑執行のモラトリアム解除をプーチン大統領に求めた。

1996年以来停止していた死刑が再開される可能性が高まっており、特にモスクワでの事件の容疑者に対して死刑を求める声が高い。

ロシアでは25年以上死刑が執行されていないが、連邦捜査委員長は場合によっては死刑が適用されるべきと主張している。

プーチン氏に死刑再開要請 ロシア連邦捜査委員長

【AFP=時事】ロシア連邦捜査委員会(Investigative Committee)のアレクサンドル・バストリキン(Alexander Bastrykin)委員長は28日、死刑執行のモラトリアム(一時停止)を解除するようウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に求めた。

 ロシアは人権救済機関「欧州評議会(Council of Europe)」に加盟する前提条件として、1996年に死刑を停止した。だが、ウクライナに侵攻したことで、2022年に欧州評議会から追放された。

 それ以来、死刑の再開を求めるプーチン氏の支持者や議員が増えており、特に3月に140人以上が死亡したモスクワ郊外のコンサートホール襲撃事件の容疑者に死刑を科すよう求めている。

 連邦捜査委員長を10年以上務めるバストリキン氏は、サンクトペテルブルク(St. Petersburg)で開催された法律に関する公開討論会で、「わが国は死刑のモラトリアム解除を検討すべきだ」「場合によっては死刑が適用されるべきであり、そうした場合には、私は死刑に賛成だ」と主張。

 プーチン氏が大統領令でモラトリアムを解除することもできるとの考えを示した。

 ロシアの刑法は死刑を存置しているが、25年以上適用されていない。【翻訳編集】 AFPBB News