バイデン氏、トランプ氏との舌戦で苦戦 米大統領選第1回討論会

AI要約

11月に行われる米大統領選の第1回目のテレビ討論会で、現職のバイデン大統領と前大統領のトランプ氏が激しい舌戦を展開。バイデン氏は年齢問題に対抗し、トランプ氏は経済政策や外交を批判。討論は互いの非難合戦になり、現状の支持率を揺るがす結果となった。

討論会は史上初の現職と経験者によるもので、互いを最悪の大統領と非難し合った。2人は演壇で握手せず、それぞれの過去や政策を攻撃。トランプ氏はバイデン氏の話し方をも批判し、舌戦は激化した。

バイデン氏に風邪気味との噂があり、裁判での発言やトランプ氏の重罪犯指摘などが話題となった。討論会を受けてハリス副大統領はダメージコントロールに努めたという。

【AFP=時事】11月に行われる米大統領選の第1回目のテレビ討論会が27日に開かれ、民主党の現職ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領(81)と共和党のドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領(78)が、侮辱や中傷を交えた舌戦を繰り広げた。

 バイデン氏は、ホワイトハウス(White House)での2期目に挑む上で年齢が障壁となるのではないかとの疑念を払しょくしようと奮闘した様子だった。しかしトランプ氏に経済政策と外交は失敗だと非難され、反撃しようとした際、声がかすれたり、口を開けたまま言葉に詰まったりするなど、弁舌が鈍る場面があった。

 世論調査の支持率は同程度か、トランプ氏がリードしており、討論会は民主党内に新たな懸念を呼び起こす結果となった。

 米大統領選史上初の現役と経験者による討論会は、互いを史上最悪の大統領だとののしる非難の応酬となった。

 ジョージア州アトランタ(Atlanta)にあるCNNテレビのスタジオで、2人は演壇に向かう際に握手をしなかった。

 風邪気味と言われたバイデン氏は、現在進行中の不倫口止め料をめぐる裁判により、トランプ氏が大統領経験者初の重罪犯となる可能性を視聴者に注目させようとした。だが、「あなたのモラルは野良猫並みだ」という一言は、いかにもリハーサルを重ねたことが透けて見えるせりふだった。

 一方、リアリティーショーの司会者として名を挙げ、数々の支持者集会をこなしているトランプ氏は、大声でバイデン政権に対する苦言を並べ立てた。

 さらにトランプ氏はバイデン氏の話し方についても「さっき、最後に何と言っていたの全く分からなかった。自分でも分からなかったんじゃないか」と攻撃した。

 こうした展開を受け、CNNの生インタビューを受けたカマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領はダメージコントロールに入り、「確かに出だしは本調子でなかったが、最後は力強く終わった」と語った。