4年越しの再対決、論戦スタート 現・前大統領がTV討論会 米

AI要約

米大統領選に向けたバイデン大統領とトランプ前大統領の第1回テレビ討論会がジョージア州で開催された。

バイデン氏とトランプ氏は20年に2度対決し、今回が3回目。バイデン氏は高齢不安が弱みとされ、トランプ氏は民主主義の敵と追及されている。

討論会は過去最も早い6月に行われ、トランプ氏は不正処理事件で有罪評決を受けた史上初の状況で臨んでいる。

 【ワシントン時事】11月の米大統領選に向け、バイデン大統領(81)とトランプ前大統領(78)による第1回テレビ討論会が米東部時間27日夜(日本時間28日午前)、ジョージア州アトランタで開かれた。

 2020年大統領選を戦った2人による直接対決は4年ぶり。激戦の行方を左右する論争の幕が切って落とされた。

 バイデン氏は討論会に先立ち、支持者へのメールで「トランプを倒す」と意気込みを表明。トランプ氏もSNSで「バイデンは民主主義と米国存続への脅威だ」と闘志をあらわにした。

 2人は20年にも2度、討論会に臨み、今回が3回目の勝負。トランプ氏がバイデン氏に早期開催を申し入れ、バイデン氏が受け入れる形で実現した。「史上最高齢対決」は、両氏が2期目に耐え得る体力と頭脳の明晰(めいせき)さを示せるかが焦点だ。

 バイデン氏は、高齢不安が最大の弱みとされ、言葉に詰まるなどの失態は修復不能な打撃となりかねない。20年大統領選の敗北を認めないトランプ氏を「民主主義の敵」と追及し、人工妊娠中絶の権利保護などを訴えて求心力のつなぎ留めを図る。

 挑むトランプ氏は、長引くインフレや不法移民の急増を突く構え。過去の討論会では対立候補の発言をたびたび妨害し、批判を浴びた。短気を抑え、大統領の資質を備えていると「岩盤支持層」以外の有権者に印象付けられるかがポイントとなる。

 今回の討論会はCNNテレビが主催する。過去の討論会は慣例で各党候補が正式指名を受けた後の秋に行われてきたため、6月の開催は史上最も早い。トランプ氏は5月に不倫口止め料不正処理事件で有罪評決を受けており、法を犯したと認定された人物が討論会の演台に立つのは前代未聞だ。第2回はABCテレビ主催で9月10日に実施される。