マクロン氏「役場での性別変更は茶番劇」 左派反発

AI要約

フランスのマクロン大統領が左派連合の政権公約に含まれていた市町村での性別変更を批判。左派からトランスフォビアと反発される。

マクロン氏率いる中道の与党連合が極右に敗北したことで国民議会の解散総選挙が決定。

総選挙では与党連合、極右RN、左派NFPの三つどもえに。世論調査でRNがトップの予想。

マクロン氏「役場での性別変更は茶番劇」 左派反発

【AFP=時事】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は19日、総選挙に向けた左派連合「新人民戦線(NFP)」の政権公約(マニフェスト)に含まれていた、市町村役場での性別変更を認める提案を批判したことで、左派からトランスフォビア(トランスジェンダー嫌悪)だと反発された。

 マクロン氏は今月の欧州議会(European Parliament)選挙で自ら率いる中道の与党連合が、極右政党「国民連合(RN)」に大敗したのを受け、国民議会(下院)の解散総選挙に踏み切った。

 6月30日に第1回投票、7月7日に決選投票が行われる総選挙は、与党連合、RN、NFPの三つどもえになる見込み。世論調査によると、第1回投票の得票率は、RNがトップ、NFPと続き、与党連合は3位になると予想されている。

 こうした中、マクロン氏は18日、「極左は極右の4倍悪い」と述べ、NFPの政権公約を非難。「そこにはもはや世俗主義(政教分離)はなく、彼らは移民法に逆戻りしようとしている。役場での性別変更のような完全な茶番劇まで演じている」と述べた。

 左派連合の政権公約には、市町村役場での性別変更を認める案が含まれている。

 これを受け反差別団体「SOSオモフォビー(SOS Homophobie)」は、マクロン氏は「トランスフォビア」だと非難。

 野党・社会党のオリビエ・フォール(Olivier Faure)第1書記は仏民放ラジオ・テレビ・ルクセンブルク(RTL)で「極右と対決するために選出・再選されたこの人物が、現実には極右の言説をなぞっている。どうしてこのようなことになるのか」とマクロン氏を批判した。【翻訳編集】 AFPBB News