ウクライナ平和サミット閉幕、共同声明は主要国が署名見送り

AI要約

ウクライナとロシアの和平を目指す「平和サミット」がスイスで開催され、80以上の国や機関が共同声明に同意した。しかし、インドなどの主要新興国が署名を見送った。

インド、南アフリカ、アラブ首長国連邦、サウジアラビアが声明を支持せず、ロシアと中国は会議に参加しなかった。声明にはウクライナの領土一体性を守ることが含まれ、ウクライナのゼレンスキー大統領も重要性を強調した。

共同声明にはウクライナの原発管理権を維持することやロシアの核兵器使用禁止など、重要な項目が盛り込まれている。

ウクライナ平和サミット閉幕、共同声明は主要国が署名見送り

(CNN) ウクライナとロシアの和平に向け、スイスで開催された「平和サミット」は16日、2日間の日程を終えて閉幕した。共同声明には80以上の国や国際機関が同意したが、インドなどの主要新興国が署名を見送った。

会議に参加した100カ国・機関のうち、ロシアとの経済関係が深く、同国とともに新興国グループBRICSを構成するインド、南アフリカと、昨年BRICSへの新規加盟が承認されたアラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビアの計4カ国は、共同声明を支持しなかった。

声明には、ウクライナを含むいかなる国家の主権と独立、領土の一体性に対しても、武力による威嚇や武力行使をしないことを確認すると明記されている。

ウクライナのゼレンスキー大統領は記者会見で、全参加国がウクライナの領土一体性を支持することが重要だと述べ、「領土の一体性なくして永続的な平和はあり得ない」と強調した。

会議には欧米諸国の首脳らが多数出席したが、ロシアと中国は参加しなかった。

共同声明にはこのほか、(1)ウクライナの原発を同国の管理下に置く(2)ロシアによる核兵器使用やその威嚇を禁止する(3)不法に連れ去られたウクライナの子どもたちや民間人を帰還させるなどの項目が盛り込まれた。