肥満や足が遅い人のための登山隊も出現、エベレスト登山がここまで普通になった訳

AI要約

ケイティ・マッケイは、子供の頃からの夢であるエベレスト登山の基地であるベースキャンプまでの旅を果たす。多くの登山者がエベレスト周辺を訪れ、成功率が上昇している中、危険も依然として存在する。

近年のエベレスト登山についての動向や成功者数、装備の進化についても触れられている。登山靴や服の改良により、登頂に必要な条件は徐々に軽減されている。

一方で、今シーズンは8人の登山者が死亡し、3人が行方不明になるなど、依然としてエベレスト登山には危険が伴う。成功するための努力や記録更新も行われている。

肥満や足が遅い人のための登山隊も出現、エベレスト登山がここまで普通になった訳

ケイティ・マッケイの夢は、エベレスト登山の基地となるベースキャンプまで上ることだった。「子供の頃からエベレストに夢中だった」と、マッケイは本誌に語った。【モニカ・セイガー】

熱心な登山愛好家のマッケイは、TikTokで山歩きの旅を記録している。肥満や足の遅い登山家向けの登山グループが今年3月のエベレスト登頂を計画していることを聞き、マッケイは友人と一緒に、世界最高峰を訪れる機会に飛びついた。

この春のシーズン、マッケイが参加した登山隊をはじめ、初心者から熟練者まで何千人もの登山者がエベレストのベースキャンプやその周辺をトレッキングした。

ケイティ・マッケイの夢は、エベレスト登山の基地となるベースキャンプまで登ることだった。「子供の頃からエベレストに夢中だった」と、マッケイは本誌に語った。

熱心な登山愛好家のマッケイは、TikTokで山歩きの旅を記録している。肥満体と足の遅い登山家向けの登山グループが今年3月のエベレスト登頂を計画していることを聞き、マッケイは友人と一緒に、世界最高峰を訪れる機会に飛びついた。

この春のシーズン、マッケイが参加した登山隊をはじめ、初心者から熟練者まで何千人もの登山者がエベレストのベースキャンプやその周辺をトレッキングした。

近年、エベレストに関しては、山頂まで続く登山者の長い行列や、ゴミだらけのベースキャンプを映した動画や画像がソーシャルメディア上に出回っている。しかしマッケイによれば、そうした動画は、エベレストに登るということが(たとえ頂上に到達しなくても)どういうことなのか、その全貌を伝えていないと言う。

ネパール観光局によれば、今年すでに600人以上の登山者が標高8849メートルの山頂に到達している。

アメリカ人有名登山家アラン・アーネットによれば、ネパール側から登山する外国人登山家は、900人のシェルパ(山岳ガイド)の支援を受けていた。最近再開されたチベット側登山口には、さらに100人の外国人登山者と100人のガイドがいた。

■登頂の成功率が急上昇

調査会社スタティスタのデータによると、エベレスト登頂成功者の数は急増しており、過去10年間で毎年平均414人が登頂に成功している。標高約5364メートルのベースキャンプなら、年間約4万人が到達している。

成功率の急上昇にはいくつかの要因があるが、そのうちのひとつはごく単純だ。70年以上前ニュージーランドの登山家エドモンド・ヒラリーが初めてエベレストを制覇したときと比べて、昨今は登頂に必要な肉体的条件がいくらか軽減されている。登山靴や登山服、その他の道具も改良を重ねて負担を軽減するように作られている。

「エベレストはどのシーズンだろうと、人気があると思う。エベレスト登山のロジスティクスの合理化が進むにつれて、すべてがより効率的になった。率直に言って、登頂は10年前よりも挑戦しやすくなっている」と登山専門会社マウンテン・プロフェッショナルズのオーナー、ライアン・ウォーターズは本誌に語った。

それでも、エベレスト登山には危険が伴う。今シーズンは登山者8人が死亡し、3人が行方不明になっている。

一方、ネパール人登山家のプンジョ・ラマは14時間31分で登頂し、女性最速の記録を達成した。また、シェルパ族の山岳ガイド、カミ・リタは30回目の登頂に成功し、自身がもつ最多登頂記録を更新した。