「ギャンブルだった」ロッテを4年ぶり8連勝に導いた吉井監督3つの“大ばくち”

AI要約

ロッテは首位独走のソフトバンクにスイープ勝利し、投手陣が奮闘した試合だった。

吉井監督は的確なブルペン起用や投手交代で賭けに成功し、連勝を伸ばしている。

今季初のブルペンデーで左腕投手の活躍が光ったが、チーム全体の団結力が勝利につながった。

「ギャンブルだった」ロッテを4年ぶり8連勝に導いた吉井監督3つの“大ばくち”

◆パ・リーグ ロッテ7―1ソフトバンク(26日・ZOZOマリン)

 馬主でもあるロッテの吉井理人監督(59)がダービーデーの“大ばくち”に成功し、首位独走のソフトバンクをスイープした。2点リードの7回、5番手の沢村が3者連続四球で無死満塁。絶体絶命の窮地に、指揮官は「予定通りではなかった」と、開幕18戦防御率0・00の左腕・鈴木を緊急投入した。投ゴロの本塁併殺、遊ゴロで大ピンチを脱出。鈴木の大仕事に「多分まぐれだとは思うけど」と言いつつ、目を細めた。

 試練は続く。8回には7番手・国吉が1点差に迫られ、なお2死満塁。「ブルペンがしっかりつないだので、負けるわけにはいかなかった。ギャンブルだった」と、今度は8回に前倒しで抑えの益田を投入。直球3連投で川村を三振に仕留めると、6年ぶりの回またぎで試合を締めた。

 今季初のブルペンデー。「キーは左投手。上位打線に左を当てようと思っていた」と左腕が苦手なホークス対策を明かした。先発の岩下を1回で代えると、左腕の中村稔が3回を耐え、8投手でつなぎ切った。前カード2戦33得点の強力タカ打線相手に3戦2失点。今季初めてソフトバンクを3タテした球団となった。

 2分けを挟んで4年ぶりの8連勝で貯金6。“賭け”を次々的中させた指揮官は「試合は生き物なんで計画通りいかない」としつつも、ほくほく顔だ。先週まで日曜登板だったエース・小島を交流戦初戦に回すことにも成功。「ウチの子たちは若くてヘタクソばかり。今やれることをしっかりやっていきたい」。今のロッテは、やることなすこと、うまくいく。(竹内 夏紀)