IBFヘビー級王者デュボア5回KO勝ち 観衆9万6000人のウェンブリーで元3団体統一王者を4度倒す

AI要約

プロボクシングIBF世界ヘビー級王者のダニエル・デュボアがアンソニー・ジョシュアに5回KO勝ちし、初防衛に成功。

ダウンを4度奪うデュボアが序盤から圧倒し、ジョシュアは立ち上がれずに敗れる。

デュボアは再戦を望み、ジョシュアはミスを認めつつも再挑戦の意向を示す。

 ◇プロボクシング IBF世界ヘビー級タイトルマッチ 王者 ダニエル・デュボア(英国)<12回戦>同級3位 アンソニー・ジョシュア(英国)(2024年9月21日 英ロンドン ウェンブリー・スタジアム)

 プロボクシングIBF世界ヘビー級王者のダニエル・デュボア(27=英国)が元3団体統一同級王者アンソニー・ジョシュア(34=英国)から4度ダウンを奪って5回59秒KO勝ちし、初防衛に成功した。ヘビー級は前4団体統一王者オレクサンドル・ウシク(37=ウクライナ)が6月にIBF王座を返上。同月の王座決定戦に勝ち、暫定王者となったデュボアが正規王者に昇格していた。

 21年にウシクに敗れて3団体統一王者から陥落し、22年のウシクとの再戦にも連敗したジョシュアはその後4連勝。試合前はジョシュア有利と予想されていたが、序盤からデュボアが圧倒した。1回に大振りの右フックで最初のダウンを奪い、3、4回にもダウンを追加。5回は攻めてきた相手に右ショートを打ち込むと、前のめりに崩れたジョシュアは立ち上がることができなかった。

 元WBA同級王者で23年にウシクに敗れて陥落したデュボアは24戦22勝(21KO)2敗。リング上で「一言だけ言わせていただく。楽しんでいただけませんでしたか?」と観衆をあおり、リングサイドで観戦したウシクを前に「ウシクは名誉挽回のチャンスをくれるかもしれないが、誰にでもチャンスはある。このスポーツの頂点に立って、自分の可能性を最大限に発揮するまで止まるつもりはない」と再戦を希望した。ウシクは12月21日にサウジアラビアで前WBC同級王者タイソン・フューリー(英国)との再戦が予定されている。

 この日のウェンブリー・スタジアムには英国開催のボクシング興行では戦後最大の約9万6000人が詰めかけた。復権ならなかったジョシュアは32戦28勝(25KO)4敗。「相手は鋭く、スピードがあり、俺の方はミスが多かった」と認めながらも、「我々はサイコロを振り続けるしかない」と語った。