巨人・船迫大雅、開幕1軍からシーズン完走目前 48試合4勝0敗21ホールド、飛躍の陰にあった先輩の助言

AI要約

巨人の右腕・船迫大雅投手がシーズン完走目前で好調を維持していることが紹介されている。

船迫投手はシンプルな投球スタイルとマウンド度胸を持ち、チーフコーチからも信頼を得ている。

船迫投手はチームメイトの高梨と共に疲れを乗り越え、力強い勝ちパターンを続けている。

巨人・船迫大雅、開幕1軍からシーズン完走目前 48試合4勝0敗21ホールド、飛躍の陰にあった先輩の助言

◇記者コラム「Free Talking」

 シーズン完走はもう目前だ。「バサマ」の愛称で親しまれる巨人の右腕・船迫(ふなばさま)大雅投手(27)。西濃運輸から入団して2年目となる今季は開幕1軍入りし、一度も2軍落ちすることなく勝ちパターンの一人としてフル回転している。

 140キロ後半の直球とスライダーが大半を占めるシンプルな投球スタイル。最大の武器は打者に真っ向勝負を挑むマウンド度胸だ。杉内投手チーフコーチから「ゾーン内に投げきれる気持ちの強さはウチの投手陣でも上の方」と厚い信頼を勝ち取って、18日終了時点で47試合に登板。防御率2・55、4勝0敗20ホールドをマークしている。

 もちろん1軍の緊張感の中で戦い続けるのは並大抵のことではない。船迫自身も8月初旬には「疲れはきてます」と漏らしていた。支えになったのは「ナシさん」と慕い一緒に勝ちパターンを担っている高梨だ。

 左腕は通算400試合以上に登板。船迫は「学ぶことしかない」と行動を共にすることが多い。試合中はブルペンでモニターを見ながら配球について意見を交わす。どちらかが打たれたら2人で原因を話し合い、雪辱を誓う。船迫は「お互い刺激し合うことで、火消し役としての今の立ち位置があるんじゃないかな」と感謝を口にする。

 高梨の勧めで夏前から力を入れてきたのが走り込みだ。日々の練習でのメニューに加え、センターからポール間のダッシュを4本こなすなど体力強化に励んだ。「一つのことを継続できているのが、結果につながってるんじゃないですかね」と自信も深まり、8月は防御率1・35、1勝6ホールドの好成績を挙げた。

 18日のDeNA戦では1点を追う8回2死満塁で登板。桑原を見逃し三振に仕留めて窮地を脱出。裏の攻撃で追いついたチームは引き分けに持ち込み、優勝マジックを初点灯させた。昨年の投球回数が30イニングで、権利が残る新人王も「取れるものは取りたい」と意欲十分。セ・リーグ制覇、日本一、新人王の“三兎”を得るべくバサマが最後の気合を振り絞る。(巨人担当・杉原雄介)