「オフはいかがお過ごしでしたでしょうか」一人一人お守り渡した巨人・浅野翔吾 円陣でナインは大爆笑

AI要約

18日、巨人とDeNAの試合は延長12回引き分けとなった。

若手浅野が勝負強い安打を放ち、チームに同点をもたらす。

浅野は神社でお守りを購入し、チームに奮い立たせる活動を行う。

「オフはいかがお過ごしでしたでしょうか」一人一人お守り渡した巨人・浅野翔吾 円陣でナインは大爆笑

◆JERA セ・リーグ 巨人2―2DeNA=延長12回=(18日・東京ドーム)

 ベンチのサインに、浅野が燃えた。1点を追う8回。先頭の岡本和が四球を選び、阿部監督から送りバントではなく強攻の指示が出た。「チャンスを拡大できたらいいですし、2軍では右打ちとかいろんなことを練習してきているので自信を持って入った」と、カウント2―2から変化球をたたきつけ、三塁手の頭上を越える左前安打で一、二塁と好機を拡大。19歳の一打が同点劇につながり、マジック点灯をもたらした。

 愚直なまでに頂点だけを追い求める姿を、野球の神様は見ていたのかもしれない。試合前の円陣を任された浅野は、ナインに切り出した。「皆さん(17日の)オフはいかがお過ごしでしたでしょうか」。思いがけない“つかみ”で引きつけると、V争いで揺れる胸中を告白した。

 「僕は優勝したくてしたくて、神社に行ってきました。神社に行ってお祈りしてきたんですけど、まだ足りないなと思って…。一人一人お守り買ってきたので」

 ベンチ内に隠していたお守りを丸や坂本に手渡すと、ナインは大爆笑。全員の手に行き渡ったことを確認し、再び声を張り上げた。

 「これは持っている力を奮い立たせる意味があるみたいなので、この6連戦、奮い立たせて頑張りましょう。さあ、いこう!」

 休養日の17日に杉並区内の神社を訪れ、お守り18個を全て自腹で購入。在庫不足で投手陣には用意できなかったが、左手首骨折で離脱したヘルナンデスの分はベンチ内に掲げられているユニホームにつけられた。秀逸な仕込みでチームに一体感をもたらした。

 この日で26試合連続スタメン。16日の中日戦ではモンテスが休養日で5番に入ったが、この日は助っ人がスタメン出場する中で5番を託され、結果を出した。16日、敬老の日の円陣では「早くけいろう!(帰ろう)」とギャグを飛ばすなど、日に日に存在感を増していく19歳は「(円陣は)もういいっす(笑い)。あしたのネタはないですね…。何か考えてきます」。グラウンドを駆け回る姿はもちろん、ムードメーカーとしての存在感も際立ってきた。(小島 和之)