【日本海リーグ】巨人3軍との交流戦で、名古屋大出身の150キロ右腕、横井文哉が好投

AI要約

日本海リーグ選抜チームは巨人3軍に0-3で敗れた。林悠太投手が3点を先制されるなど苦しい展開だった。

名古屋大出身の横井文哉投手が好投を見せ、150キロを記録。苦労や成長について語る。

横井投手は大学で数理学を学び、独立リーグで150キロ投げることを目標に努力している。

【日本海リーグ】巨人3軍との交流戦で、名古屋大出身の150キロ右腕、横井文哉が好投

◆日本海リーグ交流戦 巨人3軍3-0日本海リーグ選抜(20日、ボールパーク高岡)

 日本海リーグは巨人3軍との交流戦を開催し、同リーグ選抜チームは、0-3で敗れた。6投手による継投リレーで挑んだが、4回から登板した右腕、林悠太(24)が5回に1四球、3安打、1失策などで3点を先制された。打線は巨人の投手陣に対し、わずか2安打に抑えられた。吉岡雄二監督は「巨人の先発投手とのタイミングが取れず、ていねいに投げられた。タイミングを合わせられず、凡打が続いてしまった」と振り返った。

 敗れはしたが、名古屋大出身の最速150キロ右腕、横井文哉(23)が好投を見せた。7回から登板すると、最速149キロをマークし、巨人の選手と真っ向勝負。「NPBの打者と勝負できるのは楽しい。プレッシャーもかかるが、それ以上に、レベルの高い相手と勝負ができる。相手のバッティングをさせないことを心がけました」と横井。先頭打者を速球で遊飛に仕留めると、1死一塁でも直球で二ゴロ併殺に仕留めて見せた。

 愛知県出身で、名古屋大では理学部数理学科で学びながら野球に打ち込んだ。しかし、2年生の時に肘を手術して戦線離脱。満足にプレーが出来なかった上、同大から中日入りした元投手の松田亘哲さんや、社会人野球の名門に進んだ同期から大きな刺激を受けた。「大学にすごい選手がいたので、負けたくなかった」と独立リーグ行きを決心。昨季に富山に加入し、コツコツと努力を続けてきた。

 加入当初の球速は143キロだったが、柔軟性と瞬発系のウエイトトレーニングで体を強化。上半身と下半身の連動性を高め、1か月前には150キロをマークした。今季はオリックス、日本ハム、阪神戦にも登板し、貴重な経験を積んできた。吉岡監督は「去年のことを考えると、ものすごい成長。1人でいつもトレーニングしていて、継続できる才能があった。これだけ変われる選手はなかなかいないです」と驚くほどだ。

 大学ではルベーグ積分などを学び、卒論は「連分数と一次不定方程式の解法」をテーマに書き上げた。「今では忘れてしまいましたが、無駄になることはない。独立リーグでは、155キロを投げると決めている。目標はNPB行きです」と横井。厳しい競争の中で、さらなる成長を目指す。(中田 康博)