【中日】立浪監督が今季限りで退任 慰留なく辞意は承認 次期監督には井上一樹2軍監督ら候補

AI要約

中日立浪和義監督(55)が今季限りでの退任を表明。成績不振を理由に3年での辞任を決断。

守備重視の野球を掲げるも、2年連続で最下位に終わり、今季も失速。球団史上初の3年連続最下位も現実味を帯びる。

井上一樹2軍監督が次期監督に有力候補。中日で長年プレーし、現役引退後は指導者として活躍してきた。

【中日】立浪監督が今季限りで退任 慰留なく辞意は承認 次期監督には井上一樹2軍監督ら候補

<中日3-8阪神>◇18日◇バンテリンドーム

 中日立浪和義監督(55)が18日、今季限りでの退任を表明した。

 本拠地で阪神に敗れた直後だ。試合後会見の中で「今のタイミングでどうかと思うが、3年目の今年で結果を出さないといけないところで、出せなかった。責任を取って今年限りでやめさせていただきます」と語り、3年契約3年目での退任を自ら明かした。この日の試合後に球団に申し出たが、慰留もなく辞意は承認された。残りの試合は続けて指揮を執る。

 現役時代は中日一筋22年で通算2480安打を放ち、「ミスタードラゴンズ」と呼ばれ、21年オフに与田前監督に代わり就任した。守備を中心にした守りの野球を掲げ、バットマンとして打線強化にも自信を見せたが、就任1年目の22年は66勝75敗2分けで最下位。翌23年も現役ドラフトでの獲得した元DeNAの細川の覚醒などで攻撃力は向上したが、2年連続の最下位に沈んだ。

 不退転の決意で臨んだ今季は、巨人を退団した中田を主砲候補に、中島を代打の切り札として補強。4月には8年ぶりの単独首位に立ったものの、その後は失速。中田は4本塁打21打点止まり、中島も15試合無安打で来季の戦力構想からも外れた。この日、ヤクルトが勝利し、7月29日以来の単独最下位に転落。球団史上初の3年連続最下位も現実味を帯びた。

 今季の本拠地動員は好調で平均約3万3000人が入場し、落合政権時の2000年代終盤の動員力を復活。3位浮上への可能性もあった8月までは、続投の可能性も残していた。次期監督には井上一樹2軍監督(53)らが有力候補としてリストアップされている模様だ。同2軍監督は今季のウエスタン・リーグで自身が監督を務めた11年以来、13年ぶりの優勝に向けてチームを率いている

 ◆井上一樹(いのうえ・かずき)1971年(昭46)7月25日生まれ、鹿児島県出身。鹿児島商から89年ドラフト2位で投手として中日入り。後に外野手に転向。99年には130試合に出場して初めて規定打席を満たし、打率2割9分6厘で優勝に貢献した。09年引退。通算1215試合、863安打、79本塁打、349打点、打率2割7分5厘。現役時代は184センチ、93キロ。左投げ左打ち。引退後は中日で1軍打撃コーチや2軍監督を務め、20年から22年までは阪神でも打撃コーチやヘッドコーチを務めた。