マクラーレンのピアストリ、通算2勝目「キャリアの中でも良いレース」20周目にルクレールを抜いて逃げ切り【F1アゼルバイジャンGP】

AI要約

マクラーレンのオスカー・ピアストリがアゼルバイジャンGPで2勝目を挙げた。逆転勝利を果たし、キャリアの中でも良いレースを誇った。

ピアストリは冷静な走りでルクレールを抜き、自身の力で初の勝利を手に入れた。チームオーダーがない中での勝利に満足感を示した。

マクラーレンはノリスの4位入賞で製造者部門首位を奪取し、タイトル争いに弾みをつけた。

マクラーレンのピアストリ、通算2勝目「キャリアの中でも良いレース」20周目にルクレールを抜いて逃げ切り【F1アゼルバイジャンGP】

F1 第17戦 アゼルバイジャンGP 決勝 15日 バクー市街地サーキット(6・003キロ×51周)

ペン=尾張正博、ルイス・バスコンセロス

 マクラーレンのオスカー・ピアストリ(23)=オーストラリア=が、2番グリッドからの逆転で通算2勝目を挙げた。ポールからスタートしたフェラーリ、シャルル・ルクレール(26)=モナコ=を20周目に抜いて逃げ切り、「キャリアの中でも良いレース」と胸を張った。マクラーレンはランド・ノリス(24)=英国=が4位でファステストラップも獲得し、製造者部門の首位をレッドブルから奪取。ビザ・キャッシュアップRBの角田裕毅(24)は14周リタイアに終わった。

 参戦2年目のピアストリが心憎いまでの落ち着きを見せつけた。レースの大半をルクレールに1秒以内に張り付かれながら、全く隙を見せずに逃げ切り。残り数周で1秒以上の差がつくと、ようやく「少しホッとした」と素直に漏らした。

 勝負どころの見極めも完璧だった。4年連続ポールのルクレールをかわしたのは20周目。互いにタイヤ交換を終えた直後で、「グリップ(接地力)がしっかりあったから、『今しかない』と思った」。後半勝負と考えたか、ルクレールはあっさり抜かれてしまい、レース後に「もう少しディフェンスするべきだったかも」と悔やんだが、後の祭りだった。

 ピアストリは第13戦ハンガリーGPでキャリア初勝利。チームのまずい戦略でノリスと順位が入れ替わっていたため、順位の交換が命じられた「チームオーダー」の結果だった。今回は正真正銘、自らの力でつかみ取った“初勝利”。「僕のキャリアの中でも良いレース」と胸を張るのも当然だった。

 チームはついに、昨季22戦21勝のレッドブルを製造者部門の首位から追い落とした。「1年前は考えられなかったこと。クルマが良くなったし、僕も自信がついている」とピアストリ。ぐんぐんと戦闘力を増してきたクルマを若手実力派コンビが駆り、初のタイトルへと突き進む。(写真はAP)