羽生結弦 能登での〝チャリティー演技会〟ともに企画したテレビ局にも反響「ありがたいです」

AI要約

フィギュアスケート男子で五輪2連覇を果たした羽生結弦が能登半島復興支援チャリティー演技会に出演し、被災者たちに希望の舞いを披露。

地震で被害を受けた石川県内で感動の演技を披露し、羽生の思いやりが好循環をもたらしている。

演技会は地元で大きな反響を呼び、被災地への支援が徐々に進んでいる。

バラエティな舞台での演技や、販売されたチャリティーTシャツなど、羽生の活動が能登の復興に貢献している。

スポンサー企業も彼の活動に感化され、サポートを続ける姿勢を見せている。

羽生は震災支援を続けながら、「支え合うことの大切さ」を強調し、能登のために滑り続ける意志を示した。

羽生結弦 能登での〝チャリティー演技会〟ともに企画したテレビ局にも反響「ありがたいです」

 フィギュアスケート男子で五輪2連覇を果たしたプロスケーター・羽生結弦(29)が15日、石川県内で行われた「能登半島復興支援チャリティー演技会」に出演した。1月の能登半島地震で大きな被害を受けた石川県内で、映像を通じて被災者たちに希望の舞いを披露。2011年3月の東日本大震災で被災した過去を持つ羽生の〝思いやり〟が好循環をもたらしている。

 被災者の傷が癒えることはない。被災者の苦しみを知る羽生は、スケートを通じてメッセージを届けた。「少しでも笑顔の輪が広がってくれたら」。個人では「春よ、来い」を演じ、フィナーレは鈴木明子氏、宮原知子氏、無良崇人氏の4人でMrs.GREEN APPLEの「ケセラセラ」を舞った。かねて石川県での開催を熱望していた羽生は「ちょっとでもこの場所から波動として、ちょっとでも空気が動いて、みなさんのもとに届けと思いながら、配信でも滑らせていただいた」と振り返った。

 能登半島地震では、関連死を含めると370人以上が亡くなった。能登半島は交通のアクセスが悪く、8か月が経過した今でも復興が進んでいるとは言いがたい。風化を懸念する声も上がる中で、地元局・テレビ金沢が羽生らとともに演技会を企画。7月に演技会の開催を発表すると、想像以上の反響があったという。

 同局の担当者は「東日本大震災の時もチャリティーのアイスショーをやっていたと思うので『やっぱり羽生さんは動くと思っていた』との声や『私たちも一緒に能登を応援したい』などの声も多くいだたいた。本当にたくさんの方がSNSやメールなどでメッセージをくださり、ありがたいです」と感謝する。演技会のチャリティーTシャツは販売初日の11日正午に用意した1000枚が瞬く間に売り切れて追加販売に踏み切るなど、さまざまな形で能登の復興に寄与している。

 そんな羽生の思いは、スポンサー企業の心も動かしている。ボディーケア商品などを扱うファイテン社は、12日から羽生が使用するネックレスの新モデルの販売をスタート。同社の担当者は「通販分の在庫は予約の段階でほぼなくなったので、ショップなどの店頭在庫分などを掛け合っており、想定以上の反響です」と目を丸くする。

 同社はネックレスだけでなく、身体のケア用品なども提供。競技内外で精力的に活動する姿を目の当たりにしてきたからこそ「引き続き、いろんな形でサポートしていきたいですね」と力強く語った。

 この日は能登地区の4か所でパブリックビューイングの会場を設置。羽生は自身の演技を通じて希望の光を届けた。「なかなか風化に対して僕らが何かすることは難しいけど、僕は震災の支援をしたいと思っている」。支え合うことの大切さを知るスケーターの1人として、これからも能登のために滑り続ける。