「日本にはいない」 韓国投手陣に10三振で完封負け…若き侍が直面した課題

AI要約

侍ジャパンU-18日本代表が韓国代表に0-1で惜敗し、得失点差率で決勝進出を果たす

打撃不振を敗因とし、韓国の速球投手に苦戦した日本代表

身長差や体格の違いもあり、未来に向けた課題を見つける

「日本にはいない」 韓国投手陣に10三振で完封負け…若き侍が直面した課題

 課題が浮き彫りになった。侍ジャパンU-18日本代表は7日、台湾で開催されている「第13回 BFA U18アジア選手権」のスーパーラウンドで韓国代表と対戦し、0-1で敗れた。今大会初黒星となったが得失点差率で韓国を上回り、8日の決勝戦に進出。台湾代表と激突する。

“宿敵”と言われてきた韓国。これまでも侍ジャパンは死闘を繰り広げてきた。ただ、トップチームは2021年東京五輪で準決勝で対戦して5-2で勝利。2023年WBCでは13-4で大勝を収めた。

 U-18世代でも勝ち切りたかったが、惜敗。小倉全由監督は「勝ちたかった。まだまだ……、もうひとつ打てませんでした」と敗因の1つに打撃を挙げた。韓国は3投手の継投で繋いだが、誰もが150キロ前後を投げる本格派。日本の打者は振り遅れる場面が見られ、5安打は放ったものの計10三振を喫した。

 8番で3打数1安打だった関東一の熊谷俊之介捕手(3年)も「日本の投手にはいないような速さで苦戦しました」と口にする。球が速いことはすでに知っていた。マウンドより前から打撃投手が投げる球を打つ練習もしてきた。

 試合前には左腕対策としてチーム唯一の左投手で、球数制限の規定により今大会はもう投げられない東海大相模の藤田琉生投手(3年)が打撃投手を務めるなど、準備はしてきた。それでも1点が遠かった。

 熊谷は「自分たち下位打線は球数を投げさせることが仕事だと思っていました」と、6日の台湾戦が終わった後から、9番の明徳義塾・山畑真南斗内野手(3年)らと話し合っていたことも明かした。欲は捨てて臨んだが、実行は難しかった。「球の速さがあって、変化球のキレも良かった。バットに当てるのが難しい部分もありました」と脱帽した。

 韓国選手の体格の良さにも目を奪われた。平均身長183センチ。最も高い選手は193センチで、最も低い選手でも176センチだった。日本代表は藤田が198センチ、報徳学園の今朝丸裕喜投手(3年)が188センチあるものの、平均178センチ。身長で勝敗が決まるわけではないが、出場チームの中でも体格は際立っていた。

 負けという事実は変わらないが、未来は変えられる。数年後、また侍ジャパンのユニホームを着てリベンジを果たすために、課題は見えた。まずは目の前にあるアジアチャンピオンの称号を何としてでも持ち帰りたい。