車いすテニスの小田凱人が金メダル!世界ランク1位のライバルに勝利し悲願達成 最後は4ゲーム連取で逆転…パリ・パラリンピック

AI要約

18歳の小田凱人が男子シングルスで世界ランキング1位のヒューエットを破り、金メダルを獲得。

小田は第1セットを制し、第2セットを失ったが第3セットで逆転勝利。感動の瞬間を迎えた。

小田は左股関節の骨肉腫から車いすテニスを始め、苦難を乗り越えて活躍している。

車いすテニスの小田凱人が金メダル!世界ランク1位のライバルに勝利し悲願達成 最後は4ゲーム連取で逆転…パリ・パラリンピック

◆パリ・パラリンピック 第11日 ▽車いすテニス(7日、ローランギャロス)

 男子シングルスで初出場18歳の小田凱人(ときと・東海理化)が、世界ランキング1位のヒューエット(英国)に6―2、4―6、7―5で勝利し、金メダルに輝いた。

 第1セット途中にヒューエットが脚の痛みを訴え、メディカルタイムで約11分以上中断。試合は再開したが、小田が優勢に試合を進めて、第1セットを奪った。だが第2セットは疲れが見えたのか相手の反撃を許して失い、第3セットも3―5でマッチポイントまで追い込まれたが、そこから驚異的な粘りで逆転した。優勝を決めるとコートに倒れ込み、快挙の喜びに浸った。

 今大会では一度もセットを落とさずに勝ち上がった。「負ける気がしない。まじで調子がいい」と絶好調で決勝へ。会場は2連覇中の全仏オープンと同じローランギャロス。好相性の赤土のコートで、これまでの対戦成績が7勝8敗のライバルに勝ち、最強を証明した。

 9歳で左股関節に骨肉腫を発症。闘病中、2012年ロンドン大会で国枝慎吾さんがプレーする過去の映像を見て競技を始めた。偉大な先輩の後継者を自任しつつ「新しい道をつくりたい」。6日のダブルス決勝で優勝を逃したが、シングルスで栄冠に輝いた。

 ◆小田 凱人(おだ・ときと)2006年5月8日、愛知・一宮市生まれ。18歳。9歳で左股関節に骨肉腫を発症。車いす生活となり、国枝慎吾を見て、10歳で車いすテニスを始める。21年にジュニア世界ランキング1位となると、22年にプロ転向。23年には全仏で4大大会初優勝し、17歳1か月の史上最年少で世界ランキング1位に躍り出た。続くウィンブルドンも制した。家族は両親と姉、弟。趣味はスニーカー収集。