F1は本当にアフリカに向かうのか、「開催できる」とハミルトン。ドメニカリはルワンダとの交渉進める

AI要約

F1がアフリカに戻る話が浮上しており、CEOのドメニカリが具体的な取り組みを進めている。

ルワンダでのプロジェクトが進行中で、常設トラックでの開催が検討されている。

ハミルトンもアフリカへのF1レース復帰を支持し、その魅力や潜在性を強調している。

F1は本当にアフリカに向かうのか、「開催できる」とハミルトン。ドメニカリはルワンダとの交渉進める

 F1がアフリカに戻るという話は、リバティ・メディアがCVCキャピタル・パートナーズからF1の商業権を購入して以来、度々耳に入ってきたことだが、ステファノ・ドメニカリがフォーミュラワン・グループのCEOに任命されてからは、その機会が一層増えている。

 ドメニカリは前任者のチェイス・キャリーと同様に、前回1993年にF1がアフリカ大陸でレースを開催したキャラミで、南アフリカGPを復活させる契約をまとめようと懸命に取り組んだ。しかし、南アフリカ政府からのコミットメントの欠如と、サーキットが現在のグランプリ開催基準に追いつくためにはかなりの投資が必要であるという事実が、事態を複雑にした。

 また、サーキットが個人の所有物であることと、その所有者が施設のアップグレードのために投資を行うことを望んでおらず、資金を投入しなければならないのは政府とレースプロモーターだと主張しているため、南アフリカ側との話し合いは1年以上に停滞したままだ。

 北アフリカのモロッコやエジプトでのプロジェクトは時折取り上げられることがあったが、ドメニカリはルワンダでより現実的なプロジェクトがまとめられると考えており、先月行われたオランダGPの週末に公然とこの件について語った。

「ルワンダはこのプロジェクトに真剣に取り組んでいる。 彼らはよいプランを提示しているし、実際に今月末に彼らとミーティングを開く予定だ」と同氏。

 そして彼は、このプロジェクトが「常設のトラックで開催されるようになる」と付け加えた。

 またドメニカリは「アフリカに行きたいが、適切な投資と戦略計画が必要だ」とふたたび述べ、次のように結論づけた。

「我々は適切なタイミングを持つ必要がある。さらに、開催国や地域、その大陸で、適切な形で歓迎されていることを確認する必要がある。なぜなら、彼らには他の優先事項があるためだ。正しい選択をするために、つねに細心の注意を払う必要がある」

■アフリカ開催の実現を信じるハミルトン

 F1のアフリカへの復帰を強く訴えているルイス・ハミルトン(メルセデス)は、グランプリでの自身のキャリアが終わる前に、ついにアフリカ大陸でレースができるという見通しに非常に興奮している。

 東アフリカに位置する内陸国をお気に入りのひとつに挙げる彼は次のように語った。「ルワンダは僕が行ったなかでもっとも好きな場所のひとつだ。僕は舞台裏で多くの仕事をし、ルワンダや南アフリカの人たちと話をしてきた」

「長いプロジェクトだが、彼らがそれを手に入れることにとても熱心なのは素晴らしいことだ」

 7度の世界チャンピオンは続けて、F1が唯一行われていない大陸にすでグランプリが開催できる場所があると指摘した。

「他の場所でのレースを増やしながらアフリカを無視し続けることはできない。世界の他の地域はアフリカからF1を奪い、誰もアフリカに何も与えていない」と語る。

「グランプリが開催されれば、あの場所の素晴らしさを強調することになるし、観光客を呼び込むことにもなると考えている。それならなぜ、僕たちはあの大陸にいないのだろうか」

「現在の言い訳は『準備ができているコースがない』ということだが、少なくとも1カ所は準備ができているトラックがある」

 このように述べた彼の視点からは、南アフリカのキャラミも近いうちにグランプリを開催する可能性を排除していないようだ。

[オートスポーツweb 2024年09月07日]