ルヴァン・カップ覇者なのに…集客悩むJ1アビスパ福岡 〝日常〟狙ったクラファン好評

AI要約

アビスパ福岡が呼びかけているクラウドファンディング「街を紺色に染めよう!」が好評で、目標額を超える支援が集まっている。

プロジェクトはスタジアム周辺や博多駅周辺をクラブカラーのネイビーで染める取り組みである。

福岡の集客力不足の解消やアビスパ福岡の発展を目指すプロジェクトは、地域とクラブの結びつきを強めている。

ルヴァン・カップ覇者なのに…集客悩むJ1アビスパ福岡 〝日常〟狙ったクラファン好評

 アビスパ福岡が呼びかけているクラウドファンディング(CF)「街を紺色に染めよう!」(https://www.spportunity.com/fukuoka/team/461/invest/674/detail)が好評だ。スタジアム周辺やJR博多駅周辺をクラブカラーのネイビー(紺)で染めるプロジェクトで、8月16日の開始直後に第1目標の300万円を超え、第2目標の900万円にも迫っている。締め切りは同15日で、クラブの想定を超えた額が集まりつつある。

 「街を紺色に染めよう!」プロジェクトは6月にスタート。博多駅周辺の商業施設が一体となって応援ムードを高めようと、各施設内のデジタルサイネージ(電子看板)で応援動画を放映したり、各施設のSNSでアビスパ福岡への応援メッセージを発信したりしている。今回はプロジェクトの拡大版。第1目標を突破したことで、9月1日の神戸戦から本拠地のベスト電器スタジアム(福岡市)周辺に選手の写真入りフラッグ22本を掲げ始めた。第2目標達成時には博多駅周辺に計142本のフラッグを掲げる予定だ。

 福岡はこれまでもCFを行ったことはあるが、クラブ存続支援やJ1定着強化資金の支援など切実さが漂っていた。今回はクラブの発展のための前向きなプロジェクトで、川森敬史会長は「目的が明確で、価値観を持っていただける方が賛同してくださっているのでは」と推察する。

 プロジェクトを組むほど、福岡の集客力不足は根深い。かつてJ1とJ2を行き来していたクラブは2021年からJ1に定着し、昨季はルヴァン・カップを制して念願のクラブ初タイトルを獲得。ホームゲームでの1試合平均入場者数はコロナ禍の影響が残っていた21年の5403人から22年は7150人、23年は9766人と増加傾向にはあるが、それでも18チーム中、横浜FC(9128人)に次いで2番目に少なかった。今季も鳥栖に次いで2番目に少ない9234人と苦戦している。(末継智章)

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