田中碧の売却を決した理由とは?デュッセルドルフ幹部が説明「売却する必要はなかったが…」

AI要約

フォルトゥナ・デュッセルドルフは、田中碧のリーズ・ユナイテッドへの移籍により、移籍市場最終日に補強を行った。

デュッセルドルフは移籍金を得たにも関わらず、即戦力の確保に苦戦しており、アロフス役員は批判を受けていた。

アロフス役員は、売却がなければポジションを埋められなかったと語りつつ、チームの慎重な行動を強調している。

田中碧の売却を決した理由とは?デュッセルドルフ幹部が説明「売却する必要はなかったが…」

ブンデスリーガ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフ強化担当のクラウス・アロフス役員は移籍市場の終盤を振り返り、田中碧のリーズ・ユナイテッドへの売却について説明した。

デュッセルドルフとの契約が25年までとなっていた田中は今夏の移籍市場最終日の9月30日にチャンピオンシップのリーズへの移籍が発表。報道によると、移籍金は350万ユーロ(約5億6000万円)+50万ユーロ(約8000万円)相当のボーナスの合計400万ユーロ(約6億4000万円)だったという。

一方で、デュッセルドルフはその後、マーケット閉幕までの数時間の間に3人の新加入選手を迎えている。フランス2部ロデーズからフランス人守備的MFの24歳ジョバンニ・ハーク、スウェーデン1部ヘッケンからアイスランド代表右サイドバックの22歳ヴァルデイル・フリデリクソンを完全移籍で、そしてオランダ1部AZアルクマールからU-21オランダ代表左ウィンガーの21歳マイロン・ファン・ブレデローデを買い取りオプション付きのレンタルでの加入を発表した。

デュッセルドルフは先月頭に800万ユーロ(約12億8000万円)とされる移籍金でセリエA昇格組コモに渡ったMFヤニック・エンゲルハルトの売却などである程度の移籍金を得ていたはずに関わらず、即戦力の確保に苦戦。それにより批判も集まっていたアロフス役員だが、最終日での補強で周囲からの評価が一変した。同役員は地元紙『ライニシェ・ポスト』で、デッドラインデーには「タナカを売却する必要はなかったし、目指していた移籍金における黒字はすでに達成していた」と明かしつつ、次のように説明している。

「競技から得たお金をそのまま100%競技に投じようと言うことはできない。まだたくさんのことが、我々が望むように発展していない。なので、すべてをチームに注ぎ込むことはできないのだよ。我々はみんな、非常に慎重な行動をとり、不要なリスクを避けている。確かなのは、アオの売却がなければ、各ポジションを埋めることはできなかったということだ」

今夏にはギリシャ代表左ウィンガーのクリストス・ツォリス(→クラブ・ブルッヘ/ベルギー1部)やエンゲルハルト、元U-23日本代表DF内野貴史(→アル・ワスル/アラブ首長国連邦1部)らに加え、田中とも失ったデュッセルドルフ。後者の移籍とならなかった場合、前者の後釜になり得る3人の獲得も考えられなかったようだ。