関学大アメフト部員、重大な規律違反 大学側は大麻否定「われわれの調査結果とはギャップがある」

AI要約

日本アメリカンフットボール協会は関学大の5選手が大麻使用疑惑で処分を受けたことを発表。

関学大は日本代表の選抜資格を無期限停止とする決定を受け、深い懸念を表明。

関学大側は選手の大麻使用を否定し、毛髪検査の結果も陰性だったことを示唆。

関学大アメフト部員、重大な規律違反 大学側は大麻否定「われわれの調査結果とはギャップがある」

日本アメリカンフットボール協会は30日、関学大の5選手が6―7月に行われたU20(20歳以下)日本代表のカナダ遠征の際に重大な規律違反を犯したとして、同日付で資格停止などの処分を科したと発表した。選手の1人は大麻含有製品とみられる物質を所持、使用したとして、日本代表の選抜資格を無期限停止とした。さらに大学側には同選手の無期限活動停止を勧告した。一方、関学大側は会見を行い、大学が行った尿検査で陰性となったことなどから、薬物使用の事実は認定できないと説明した。

関西学生リーグ戦の開幕を目前に控え、史上最多の34度の甲子園ボウル優勝を誇る名門に激震が走った。関学大は日本協会の処分を受けて大阪市内で会見を行った。池埜聡部長が「部として重く受け止めている。深くおわび申し上げます」と沈痛な面持ちで謝罪。一方で、小野宏ディレクターが「われわれの調査結果とはギャップがある」と話すなど戸惑いも隠せなかった。

処分を受けた5人が大会後の7月2日に帰国した翌日に「大麻を使用したのではないか」との情報提供があり、部として調査を開始。聞き取りに全員が否定し、5日に実施した尿検査で全員が陰性だったため、関学大としては「大麻の使用はなかった」と判断した。

その後、日本協会から5人に対して毛髪検査の要請を受けた。3人は8月1日に受検して陰性を確認。さらに14日に受検した1人も陰性だったが、もう1人は他の選手たちから大麻を吸っていると噂を立てられ、無断で荷物を調べられた-などとして受検を最後まで拒否したという。

日本協会は受検しなかった1人に「大麻含有製品の蓋然性がある物質を所持、使用した」として関学大に無期限の活動停止を勧告。同大側も同様に無期限の活動停止処分としているが、毛髪検査を受けなかったことを理由としており、小野ディレクターは「私どもは大麻の使用はなかったと判断している」と話した。

今後は日本協会と処分の根拠について詳細に詰めていくといい、他の4人も当面、活動停止とする。(月僧正弥)