【新潟記念・先手必勝】仕上がりピタリ!〝第3勢力〟ラーグルフがベスト舞台で真の姿を発揮する

AI要約

ラーグルフが狙うGⅢ新潟記念の勝利。半年ぶりの実戦で調整をじっくり積んでおり、体調は確実に上昇中。

広いコースでの走りが得意なラーグルフ。適性と馬自身の状態がピタリ合い、期待が高まる。

3歳馬やサマーシリーズ狙いの有力馬を凌ぐ存在として、注目の第3勢力が台頭中。

【新潟記念・先手必勝】仕上がりピタリ!〝第3勢力〟ラーグルフがベスト舞台で真の姿を発揮する

[GⅢ新潟記念=2024年9月1日(日曜)3歳上、新潟競馬場・芝外2000メートル]

 今夏の新潟開催ラストを飾るGⅢ新潟記念(9月1日=芝外2000メートル)。サマー2000シリーズ最終戦としての側面もあるだけに、やはり勝負度合いが高いのはシリーズ優勝を狙う「続戦組」か? はたまた2018年ブラストワンピース、23年ノッキングポイントのように秋の飛躍を目指す「3歳馬」を重視すべきか? 当欄が狙うのはそのどちらでもない“無印”第3勢力だ。

 近走不振にあえぐラーグルフの“反撃”が最大の盲点だ。半年ぶりの実戦。通常の放牧明けでは目標レースを1か月前後先に見据えて帰厩するのがセオリーだが、本馬は2か月ほど前から厩舎に戻され、7月4日から乗り込みを開始。宗像調教師は「休みが長かったのでね。いつもより早めに入れて、ゆっくり時間をかけて乗り込んできました」と経緯を説明した。

 帰厩当初は「間に合えば新潟記念」としていたが、調整を進める中で「絶対にココというのは決めず、あくまで早ければ新潟記念あたりかなと考えていて、(9月の)中山でも、その先の東京でもいいと思っていました」と明かしたトレーナー。レースに合わせるのではなく、あくまでこの馬のペースに合わせた調整をじっくり、じっくりと積み重ねてきた。

 そのかいあって、体調は確実に上昇カーブを描いている。「1週前追い切りは前週より息遣いが良かったですし、やるごとに良化しています。これなら当週で整うでしょう」(宗像調教師)。“早ければ”と仮予定していた目標に、ぴったり合うように馬が状態を上げ、不安なく使える。まさに順調というほかない。

 日ごろから本馬を担当する池田厩務員は「中山とか小回りのコースが得意って言われてるけど、個人的には広いコースの方がいいと思ってるんだよ」と適性について言及。実際、戦績を振り返ると、重賞勝ちこそ中山金杯(23年)だが、それ以前は東京、新潟外回りで計3勝。その勝ちっぷりも鮮やかで、跳びの大きいダイナミックな走りからも、真の姿は広いコースでこそ発揮される。

 馬優先でやってきたにもかかわらず、ベスト舞台に仕上がりがピタリと合った“僥倖”。秋を見据える3歳馬も、サマーシリーズを狙う有力馬も恐るるに足らず、だ。