ロッテ加入の元CY賞左腕は“技巧派の極致” 際立つ2.07…NPBで活躍するための要件とは

AI要約

大物左腕ダラス・カイケル投手のロッテ入団が発表され、チームにとっても大きな刺激となる。過去の実績からセイバーメトリクス指標まで、投手としての特徴を紹介する。

カイケルはMLB通算103勝の経験豊富な36歳。アストロズ時代にはサイ・ヤング賞を獲得し、2度のゴールドグラブ賞受賞も果たしている。

過去の成績に波がありつつも、2023年にはツインズで復活。不振を跳ね返してチームの地区優勝に貢献し、2024年にはブルワーズで再びメジャー昇格を果たしている。

ロッテ加入の元CY賞左腕は“技巧派の極致” 際立つ2.07…NPBで活躍するための要件とは

 7月30日、ダラス・カイケル投手のロッテ入団が発表された。アストロズ時代の2015年にサイ・ヤング賞を受賞した大物左腕の加入はチームにとっても大きな刺激となるはずだ。今回はカイケルのこれまでの球歴、セイバーメトリクスで用いられる各種の指標に基づく、投手としての特徴を紹介する。

 MLB通算103勝の36歳は2012年にアストロズでメジャーデビューした。最初の2シーズンはともに防御率5点台だったが、2014年には自身初めて200イニングを投げ、12勝を挙げて防御率2.93。自身初のゴールドグラブ賞に輝いた。2015年には自己最多の20勝で最多勝に輝き、キャリア最多の232イニングを投げて防御率2.48。2年連続ゴールドグラブ賞に加えてサイ・ヤング賞の栄誉にも輝いた。

 その後もアストロズの主戦投手として活躍し、2014年以降の5年間で2桁勝利を4度、ゴールドグラブ賞を4度受賞した。FAとなった2019年は6月まで契約がずれ込んだものの、ブレーブスと契約して19試合で8勝、防御率3.75。ホワイトソックスに移籍した2020年は全60試合の短縮シーズンながら防御率1.99で、自身5度目のゴールドグラブ賞にも輝いた。しかし、2021年は防御率5.28、2022年はさらなる不振に陥って1シーズンで3球団を渡り歩き、2023年にはマイナー契約でツインズに新天地を求めた。

 同年はツインズ傘下3Aで防御率1.13をマークして、8月にメジャー昇格。MLBでは10試合で防御率5.97だったが、8月20日の試合では7回1死までパーフェクト投球を繰り広げるなど、先発と中継ぎを兼務しながらチームの地区優勝に貢献した。2024年も再びマイナー契約から這い上がり、6月にブルワーズの一員としてメジャー昇格。4登板で防御率5.40だったが、7月7日にはドジャースを相手に4回1/3を無失点に抑える好投を見せていた。