さえた得意のチェンジアップ 田近、春王者封じる好投―高校野球・智弁学園

AI要約

智弁学園の先発田近が変化球を武器に健大高崎を破る

田近は自信満々のチェンジアップを駆使し、相手打線を抑える

田近は次戦に向けて日本一を目指す決意を示す

さえた得意のチェンジアップ 田近、春王者封じる好投―高校野球・智弁学園

 最後の打者を空振り三振に仕留めた球もチェンジアップ。

 智弁学園の先発田近が「打たれたことがない」と絶対的な自信を持つ変化球を武器に、健大高崎の春夏連覇の夢を砕いた。

 一回に先制を許したが、二回に自らのバットで同点に。マウンドでは「春の王者だが、威圧感は感じなかった。流れを持っていかれそうという感じもなかった」と気持ちで負けなかった。終盤まで再三ピンチを背負ったが、4番箱山を無安打に封じるなどして勝ち越し点は許さない。体の切れが悪く直球に勢いを欠く中、頼りのチェンジアップをことごとく低めに決め、アウトを重ねた。

 この得意の変化球は、中学時代に監督から勧められたのがきっかけでマスターした。今では右打者には外に逃がし、左打者には縦に落とすといったように、自在に操れるまで磨き上げている。「バッターからしたら一番厄介な球」と捕手の山崎も手応えをにじませる。

 強力打線相手の1失点完投で、次戦に弾みをつけた。「自分たちの目標は日本一になること。まだ二つ目の相手に勝っただけ」。田近は淡々と先を見据えた。