智弁和歌山、基本的なミスが多すぎた 連続本塁打は見事 高嶋仁の目

AI要約

智弁和歌山は基本的なミスが多く、守備でも打撃でも不振が続いた。

左腕投手に苦しめられ、緩い球に強引に反応して空振りが目立った。

相手チームの丁寧なプレーに押され、終盤のミスも勝負を左右した。

智弁和歌山、基本的なミスが多すぎた 連続本塁打は見事 高嶋仁の目

 (13日、第106回全国高校野球選手権大会2回戦 霞ケ浦5ー4智弁和歌山=延長十一回タイブレーク)

■智弁和歌山前監督 高嶋仁の目

 激闘のように見えましたが、智弁としては負けるべくして負けましたね。攻守に基本的なミスが多すぎました。

 まずは守り。3失策も痛かったですが、記録に表れないミスが出ました。十一回2死二、三塁から遊撃手が三遊間のゴロをはじき、勝ち越し点を許しました(記録は内野安打)。続く打者は三塁強襲の適時打。三塁手のポジショニングがよくなかった。長打を防ぐためにライン際を締めないといけない場面でした。

 打撃は霞ケ浦の左腕・市村才樹投手の緩い球に翻弄(ほんろう)されました。強引に引っかける打球が多く、術中にはまりました。緩い球は強振しても飛ばない。センターに打ち返さないといけません。

 僕の監督時代にも同じ経験があります。過去に和歌山大会で、左腕の緩い球を打てずに負けました。「いつでも打てる」と思って振り回して凡打しているうちに、回が進んで焦ってしまうんです。

 終盤には痛いバント失敗もありました。ミスをしていては勝てません。

 八回、連続本塁打で同点にしたのは見事でした。ツボにきたら打つ力はあるんですから、細かい基本を徹底的に繰り返してほしいです。

 霞ケ浦の高橋祐二監督は日体大野球部の後輩です。大会前に関西地区の日体大野球部OBが集まる激励会で会って、声をかけました。

 市村投手の丁寧な投球は見事でした。智弁を倒したのだから上出来やと思います。上をめざして頑張ってほしいです。(智弁和歌山・前監督)