【阪神】「意識や」岡田監督も認めた佐藤輝明の足技 三ゴロで一塁から一気三進「頭にあった」

AI要約

阪神佐藤輝明内野手は、足で流れを変えるプレーで1死三塁の好機をつくり出し、チームの逆転勝利に貢献した。

彼の俊足と意識の高さが光るプレーは、チームにとって大きなアシストとなり、勝利につながった。

佐藤輝明は、主軸としての役割も果たし、連敗を止めてチームを勢いづかせる活躍を見せている。

 阪神佐藤輝明内野手(25)は一瞬の隙を逃さなかった。森下のソロで同点に追いついた3回無死。四球で出塁し足で流れをたぐり寄せた。5番大山の打席。フルカウントで二塁へスタート。大山の三ゴロで二進。この時、三塁村上が数歩、ステップしていたことを確認していた。

 「いけると思ったのでいきました。(打球が)サードに飛んだ時に、ちょっと頭にあったので」

 村上が一塁へ送球する間に二塁ベースを踏んで三塁へ。無安打で1死三塁の好機をつくりあげた。

 ヤクルトは前進守備。続く前川のヒットゾーンが広がった。後輩の三遊間を破る左前適時打で生還。指揮官は「(前川の気持ちは)全然楽よ。やっぱり(走者)二塁と三塁ではな。ましてや前進守備を向こうもしてくるしな。同点(のピンチ)やから」とアシストの大きさにうなずいた。4番が決勝のホームを踏み、今季19度目の逆転勝ちだ。

 187センチの体格を誇るが俊足の持ち主でもある。50メートルを6秒台前半で走り抜ける。昨季は7盗塁。オリックスとの日本シリーズ第1戦では自らの二盗からビッグイニングをつくった。思い切りの良さがある。岡田監督も「意識や。意識の問題や。それは」と高い集中力を認めたこの日の足技。打つだけが仕事ではない。

 3点リードの5回1死一、二塁では吉村のフォークに対応し中前適時打。「1本出てよかった。大きかったと思います」とうなずいた。5回降雨コールド負けとなった前夜は2打数無安打。連続試合安打は14、連続試合本塁打は3、連続試合マルチ安打は8、連続試合得点は11で、記録がことごとく止まっていた。一夜明け、主軸の仕事で打率も2割8分をキープ。9日からの広島、巨人との6連戦へ向け「また戻って、いい試合をしたいと思います」。連敗を止め、勢いに乗って大阪に帰る。【中野椋】