陸上男子200メートル・東京金のドグラス連覇ならず 個人コーチ追放で「タフだった」…パリ五輪

AI要約

アンドレ・ドグラス(カナダ)が男子200メートル準決勝で決勝進出を逃し、負傷やコーチ問題に苦しむ様子が描かれている。

ドグラスは大会前から太もも裏の炎症に悩まされており、コーチとの問題もあり精神的にも辛い状況にある。

コーチ問題でドグラスの状況は一層厳しさを増しており、今後の展開が注目される。

陸上男子200メートル・東京金のドグラス連覇ならず 個人コーチ追放で「タフだった」…パリ五輪

◆パリ五輪 第13日 ▽陸上(7日、フランス競技場)

 陸上男子200メートル準決勝が行われ、東京五輪金メダルのアンドレ・ドグラス(カナダ)は20秒41の1組3位で決勝進出を逃した。「タフな1日だった」と肩を落とした。

 200メートル予選(5日)を走った後に太もも裏に違和感を覚え、超音波検査で炎症が認められたという。先月にも同じ箇所を痛めたが「1週間練習を休んだが、大した問題ではないと考えていた」といい、4日の100メートル準決勝敗退後の回復が「十分ではなかったかもしれない」と自己分析した。

 負傷に加えて思わぬ困難もあった。指導を受けるレイナ・レイダー・コーチが7日までに個人コーチの資格を取り消され帯同できなくなった。事態を把握したのは「皆さんが知ったタイミングと同じ」だといい「いつも一緒にいるコーチがいなくなるのは、とてもつらい。精神的に強くあろうとしている」と嘆いた。

 日本代表サニブラウン・ハキーム(東レ)も指導を受けるレイダー氏は、カナダ・オリンピック委員会(COC)から「適格性に関する新たな情報」があったとして5日付けで帯同できるパスを取り消された。海外メディアでは以前も精神的虐待などの疑いがあった同氏が、3人の女性から性的、精神的な虐待、暴言の疑いで米フロリダ州の裁判所に告訴されたと報じている。

 ドグラスは一度はコーチと離別したものの、「指導を受けた過去3年で五輪も、世界選手権も優勝できた。彼に再びコーチングしてもらえば再び、自分の望む場所に行けるだろうと思った」と、23年から再びタッグを組んでいた。「起きていること全てが狂ってる。どう考えればいいのか分からない。五輪後に考え直すとして、今はリレーに向かっていきたい」と話した。