29歳で初出場の高山莉加、メダルにあと一歩 2年前のパリでの誓いも 柔道女子78キロ級【パリ五輪】

AI要約

高山莉加が初出場の大舞台で力強い戦いを見せ、3位決定戦で敗れてメダルには届かなかった

代表選考で浜田尚里、梅木真美に続く3番手の位置づけで、グランドスラム東京大会などで実績を積んで初代表を勝ち取った

2年前のパリ合宿で海外の強豪との稽古を重ね、自身の金メダルをイメージして努力の成果を示した

29歳で初出場の高山莉加、メダルにあと一歩 2年前のパリでの誓いも 柔道女子78キロ級【パリ五輪】

 ◆パリ五輪・柔道女子78キロ級(1日、シャンドマルス・アリーナ)

 3位決定戦に臨んだ高山莉加(三井住友海上)=宮崎県都城市出身=がサンパイオ(ポルトガル)に敗れ、メダルにあと一歩届かなかった。これまで国内の厚い壁に阻まれて五輪も世界選手権も出場経験のなかった29歳だが、初出場の大舞台で足跡を残した。

 初戦はウズベキスタン選手に返し技で崩されたが、すかさず寝技に移行した。しつこく攻めて、上四方固めで一本勝ち。準々決勝では世界選手権女王ワーグナー(ドイツ)と対戦して指導3の反則負けを喫した。

 敗者復活戦ではステーンハイス(オランダ)と対戦。けんか四つの相手と競り合い、奥襟を狙う相手を巧みにさばいて、右大腰を決めて一本勝ちした

 代表選考では母校の鹿児島南高の先輩で、東京五輪覇者の浜田尚里(自衛隊)=鹿児島県霧島市出身、2016年リオデジャネイロ五輪代表の梅木真美(ALSOK)=大分県九重町出身=に続く3番手の位置づけだったが、昨年のグランドスラム東京大会など国際大会で実績を積み重ねて初代表を勝ち取っていた。

 パワーのある海外勢に真っ向から対抗できるように「しっかり体をつくりたい」と筋肉量を増やしながら俊敏性を維持することを目指し、ウエートトレーニングにも精力的に取り組んできた。

 2年前の夏。日本代表のパリ合宿に自費参加して海外の強豪と稽古を重ねたことが今に生きる。当時、今回の会場を外から見て、金メダルに輝く自身の姿を想像したという。少しイメージとは異なる部分はあるかもしれないが、努力の成果をパリで示した。