【柔道】フランス主役のまさかの銅メダルをレキップ紙が大きく報じる 去就を少し変わった形で書く

AI要約

フランスの柔道選手、クラリス・アグベニェヌが東京五輪女王に返り咲くことはできず、金メダルを逃す。しかし、彼女は2028年のロサンゼルス五輪を目指す意欲を見せている。

アグベニェヌは26歳のスロベニア選手に敗れた準決勝後、将来のリターンマッチを匂わせ、自らのチャンピオン精神を示している。

彼女は母親としての役割も果たし、将来の出場に意欲を燃やしている。親としての責任を果たしつつ、再び世界のトップを目指す彼女が注目を集めている。

<パリオリンピック(五輪):柔道>◇30日◇女子63キロ級◇シャンドマルス・アリーナ

 女子63キロ級の31歳、東京五輪女王クラリス・アグベニェヌ(フランス)が金メダルを逃したこと、まさかの結末を、7月31日付のフランス、レキップ紙が大きく特集している。

 26日の開会式で聖火リレー走者を任され地元で五輪2連覇を狙ったが、夢は準決勝でついえた。銅メダルは獲得したが、同紙は去就についても、少し変わった形で書いている。

 見出しは、「2028年まで続けるつもりですか?」。

 「昨日の会見で、クラリス・アグベニェヌは、準決勝で彼女を破って優勝したレスキに、(4年後の)ロサンゼルスで会う約束をした。

 記者会見はしばしば退屈なものだが、昨日、アリーナの過熱したテントの中で、アグベニェヌは報道陣に、さわやかなひとときを提供した。

 銅メダリストである彼女は、沈黙の時間を利用して、準決勝で敗れ、後継者となった隣の選手、レスキに率先して質問をした。『2028年まで続けるつもりですか?』と。

 27歳のスロベニア人は『まだわからない』と答えたが、フランス人は、最後に少し笑みを浮かべながら、『わかったら教えてね。私たちはリターンマッチをしないといけない』と言い返した。

 ショックを受けても、チャンピオンはチャンピオンにとどまり続けたい。2028年のロサンゼルスはまだ遠い。しかし、63キロ級で6度の世界チャンピオンに輝いた彼女は、すでにそこに自分の姿を見ている。『こんなふうに終わるつもりはないわ。今の体調と、今日(昨日)見せた内容ではね。ホームでは勝てなかったから、アメリカでは勝つつもり』。

 その間に、彼女は昨日スタンドにいた2歳の娘アテナに弟か妹を授けたいと願っている。『今、特効薬を知っていて、私は何人かの子供がいても復帰できるわ』。6月末、アグベニェヌは私たちにこう言った。『もし大会がパリで開催されていなかったら、コロナにあれほどの打撃を受けたので、私は大会には出なかったでしょう』。

 子供を持つことがスポーツのキャリアと両立できると、彼女は知っている。『私はそれができるとわかっているし、それをして、復帰したのだから』。

 東京オリンピックは、パンデミックのために1年延期され、この大会は3年後に短縮された。今回はクラシックな4年に戻りそうだ。『落ち着いて妊娠する時間もあるし、あと2年あると自分に言い聞かせることもできる。ロサンゼルスでフィニッシュできたら美しい。ホームよりもストレスは少ないはず。私の体は丈夫だし、まだ力を出せると自分に言い聞かせている』。

 まだ全力を尽くさなければならない。混合団体戦に出場するレ・ブルー(フランス代表)のためにも、彼女は土曜日に全力を尽くすつもりだ。『明日(今日)は、自分のすべての感情を外に出す時間を作って、それからホームでこの素晴らしいメダルを取りに行くために戻るわ』。

 (松本愛香通信員)