【スケボー】金の14歳吉沢恋 目標は早くもロス五輪の金「大人になってもオリンピックに立てる」
14歳の吉沢恋が初出場でスケートボード女子ストリートで金メダルを獲得し、15歳の赤間凜音が銀メダルを獲得。中山楓奈は7位に終わり、2大会連続のメダル獲得はならなかった。
吉沢恋は金メダルに喜びつつも、次のロス五輪に向けての目標を語り、スケートボードの歴史を塗り替える意気込みを見せた。
世界ランキング1位で初出場の吉沢恋は、西矢椛の活躍を見て五輪への意識を強め、逆転勝ちで金メダルを獲得する活躍を見せた。
＜パリオリンピック（五輪）：スケートボード＞◇28日（日本時間29日）◇女子ストリート決勝◇コンコルド広場
世界ランキング1位で初出場の吉沢恋（ここ、14＝ACT SB STORE）が272・75で金メダルに輝き、15歳の赤間凜音（りず）が265・95で銀メダルを獲得した。東京大会銅メダルの中山楓奈（19＝ムラサキスポーツ）は7位で、2大会連続のメダルとはならなかった。45秒間で技を自由に演技する「ラン」の最高得点と、一発技の「ベストトリック」上位2本の得点との合計で競う方式で点をマーク。日本勢は21年東京五輪金メダルの西矢椛に続き、2大会連続でメダル獲得を達成した。
中学3年生の吉沢は、首から提げた金メダルを満足そうに見つめた。2位で迎えたベストトリック4本目で大技を決めて、逆転勝ち。「予選から1位通過できて、やっぱり今日は調子がよかった。この（メダルの）重量感。やっぱり1位を取って、ここまで頑張ってきてよかったなって思います」とかみしめた。
3年前の東京五輪。西矢椛が13歳で金に輝いたのを見て、五輪への意識は強くなった。めきめきと頭角を現し、23年の世界選手権で5位。五輪予選最終戦で初優勝し、一気に頂点へ駆け上がった。「自分をここに立たせてくれたのは追いかけてきた先輩たちのおかげ。やっぱりそこには感謝したい」と、初心を忘れなかった。
周囲が興奮冷めやらぬ中でも、14歳は冷静だった。早くも見据えるのは、4年後のロス五輪。「スケートボードは選手生命が短くて、全体的な平均年齢も低い。そういうところを覆して、自分が大人になってもオリンピックに立てるんだっていうことを証明していきたい」。東京五輪金の西矢はパリにはいない。銅メダルの中山楓奈も7位に終わった。吉沢にとっては、五輪の金もまだ夢の途中。結果を出し続け、スケートボードの歴史を塗り替える。
