バレー男子日本初戦は異例の午前9時開始 早寝早起きのススメ

AI要約

パリ・オリンピックで52年ぶりとなる金メダル獲得を目指すバレーボール男子日本代表は、異例の朝スタートとなる初戦の1次リーグ・ドイツ戦に向け、朝9時にフォーカスできるよう準備を進めている。

パリ五輪前哨戦でのプレー時間帯や国内での試合スケジュールとの相違から、選手たちは生活リズムの調整や早起きを意識して練習を行っている。

ドイツは世界ランキング11位ながら実力を持つ難敵であり、男子日本代表は初戦に勝利し、一つのピークを持って臨むことを誓っている。

バレー男子日本初戦は異例の午前9時開始 早寝早起きのススメ

 パリ・オリンピックで52年ぶりとなる金メダル獲得を目指すバレーボール男子日本代表。初戦の1次リーグ・ドイツ戦は27日午前9時(日本時間同日午後4時)と、異例の朝スタートだ。最近の国際大会の試合は夕方以降が多く、慣れない時間帯でベストパフォーマンスを発揮するための準備を進めている。

 「朝9時にプレーするのは非常に難しいことだが、ドイツにとっても同じ条件。9時にフォーカスできるようにしたい」

 初戦を3日後に控えた24日、フィリップ・ブラン監督は調整の難しさをそう語った。

 パリ五輪前哨戦となった今年5~6月のネーションズリーグで男子日本代表がプレーした全15試合の時間帯はすべて午後で、夜が多かった。昨秋に東京で行われたパリ五輪予選は開催国だったため、全7試合がテレビ中継に合わせて午後7時25分開始だった。

 しかし、パリ五輪は1会場で1日最大4試合を消化するため、第1試合は午前9時と早く設定されている。1次リーグは各チーム3試合で、男子日本代表の9時からの試合は初戦だけだ。

 欧州や日本国内の各クラブの試合も午後の実施が多い。午前9時からの試合は、高校生や大学生以来という選手も少なくない。

 試合に向けて生活のリズムを整えるため、男子日本代表は今月中旬以降、試合を想定したスケジュールを繰り返している。チーム全体で午前6時から散歩し、朝食を挟み、早々にウオーミングアップし、試合と同じ9時には実戦形式の練習を行っている。

 高橋藍選手(サントリー)は「5時ごろに起き、7時半ごろには完全に体をほぐしていけるようにしている」と工夫を説明し、甲斐優斗選手(専大)は「早く寝ることだけ心がけ、体が起きた状態で臨めるように準備している」と早寝早起きを意識している。

 ベストの状態で臨むことができても、ドイツは難敵だ。

 日本と別の組だった昨秋の五輪予選では強豪のブラジル、イタリアを破り、全勝で出場権を獲得した。世界ランキングは11位と低いが、直前の練習試合では世界ランキング1位のポーランドにフルセットで惜敗するなど実力を持つ。

 主将の石川祐希選手(ペルージャ)は「ドイツは非常に力があるチーム。特に初戦が一番大事だと思っているので、そこに一つのピークを持っていく」と必勝を誓う。【パリ小林悠太】