大の里が止めた!照ノ富士の連勝は10でストップ 琴桜は敗れ2差は変わらず/名古屋場所11日目

AI要約

横綱照ノ富士が11日目に初黒星を喫し、勝ちっ放しの記録が止まった。

大関琴桜が苦手の霧島に敗れ、追いかける立場に。

関脇豊昇龍や新三役たちが勝ち越しを果たし、幕内力士たちの激しい戦いが続いている。

<大相撲名古屋場所>◇11日目◇24日◇ドルフィンズアリーナ

 幕内でただ一人、勝ちっ放しの横綱照ノ富士(32=伊勢ケ浜)に、11日目にして土がついた。先場所覇者で新関脇の大の里(24=二所ノ関)と対戦。立ってすぐに絶好の左前まわしを引いたが、右も探って出ようとしたところを、体を左に開いた大の里の突き落としを食い、今場所初黒星を喫した。ただ、3場所ぶり節目の10度目の優勝に向け、後続との差は2のままで、賜杯レースで優位には立っている。勝った大の里は照ノ富士戦2連勝で、星を6勝6敗の五分に戻した。

 大関陣は、2敗で追う琴桜(26=佐渡ケ嶽)が、過去3勝9敗と苦手にしていた、大関から陥落した関脇霧島(28=音羽山)に不覚を取った。当たりきれず、霧島の左からのいなしに体が泳ぎ、出し投げでさらに崩され寄り切られた。ただ一人、照ノ富士に2差で追っていたが、この時点で3差がついた(照ノ富士が敗れ2差のまま)。勝った霧島は6勝5敗とし、大関復帰に向け何とか踏みとどまったが、残り4番で1敗も許されない、厳しい状況には変わらない。

 豊昇龍(25=立浪)は、

 大関とりの足固めとして臨む関脇阿炎(30=錣山)を、逆取ったりで破り勝ち越しを決めた。9度目のかど番で臨みながら6敗と苦しい土俵が続いている貴景勝(27=常盤山)は、埼玉栄高の2学年後輩の豪ノ山(26=武隈)を、激しい突き押しの応酬の末、最後は左からいなしての押し出しで5勝目(6敗)を挙げた。かど番脱出には残り4番で3勝が必要という、苦しい状況には変わらない。

 返り三役の小結大栄翔(30=追手風)は、若元春(30=荒汐)を押し出して勝ち越し王手の7勝目。新三役の小結平戸海(24=境川)も、新三役を狙う熱海富士(21=伊勢ケ浜)を左からの出し投げで崩し、押し出して7勝目。新三役勝ち越しに王手をかけた。敗れた熱海富士は7敗目で、勝ち越しには残り4連勝が求められる苦しい土俵になった。

 幕内下位で復活を目指す注目力士で、幕内優勝経験のある返り入幕の若隆景(29=荒汐)は、千代翔馬(33=九重)を上手出し投げで破り8勝目。昨年初場所以来の幕内勝ち越しを決めた。1場所で幕内復帰の遠藤(33=追手風)も、金峰山(27=木瀬)を切り返しで破り、3連敗後の6連勝で勝ち越しに王手をかけた。

 11日目を終え、トップは1敗の照ノ富士で2敗力士は不在。2差の3敗に琴桜、豊昇龍、隆の勝(29=常盤山)、美ノ海(31=追手風)、若隆景の5人がいる。